特集:AIの破壊と創造 2016年5月17日号
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市場のデータが気になった。運輸のAI市場が大きいのはイメージがわく。運輸って、おそらく最適解が明確に出るし、自動運転やドローンが後押しする。
金融・保険の市場が思ったより小さい。金融も過去のデータを深層学習して、最適解を出せると思うし、というか既にそういったサービスが出始めてるけど、そもそも市場が大きくないのかな。オンラインの広告をやり始めて、ABEJAのやろうとしている店舗解析の必要性をより強く感じるようになった。
広告は、どの配信面に何の広告を露出するかによって、ユーザーの反応が全く違う。
例えば女性向けの媒体にファッションECの広告は相性良いけれども、ゲーム攻略メディアにファッションECの広告を配信しても全くCVは発生しない。
なので通常、オンライン広告の場合は効果の良いメディアでは配信比率を上げて、効果が良くない配信面は配信を停止するみたいな運用のプロセスを経て、広告効果の最大化を行う。
しかし、これまではこれがオフラインになった瞬間に、だれも最適化することができなくなっていた。
例えば店舗である商品の売れ行きが悪かったら、悪いという事実だけはわかるけども、それがなぜ売れないのか、そもそも店舗の顧客属性と合っているのかとか、むしろその商品が置かれている場所に顧客は実際どれくらい滞留しているのか(実は商品が見られていない可能性すらある)とかを、定量的に知る術はなかったわけです。
今オンラインマーケティングでデータ分析やABテストを経て最適化をしないマーケターはいないと思います。何から何まで検証して証明できないと価値を認めてもらえないような世界になってきています。
その一方でオフラインではその最適化の部分を”勘”や”経験”に頼ってやるしかなかった。ABEJAは深層学習を用いた動画解析でそれを可能にした。これはイノベーションだと思います。
データドリブンな最適化って、広告にかぎらずオンラインではもはや当たり前なのだから、オフラインでも今後当たり前になっていくんだろうと思う。
その当たり前を日本で最初に築き始めているABEJAは本当にすごいと思うし、これからも注目していきたい。画像認識による年齢推定も、人の移動を可視化したヒートマップも、それぞれバラバラに存在していたら大したビジネスには結びつかない。結局、技術を生かすための発想やマーケティングこそがイノベーションの要諦であり、往々にして日本企業に欠けているものだということを、ABEJAの例は考えさせてくれる。