ビジネススクールが教えない経営学の最前線
コメント
注目のコメント
「最先端」というにはわりと古い話が多いような...。おそらく新しさよりも実務へのインパクトを基準にピックアップして理論や研究を紹介したのでしょう。著者の意に反して出版社がタイトルを押しきったと見た。
コメント欄を拝見すると「経営学が役立つかどうか」に論点が集まっているような気がしますので、まずはその点をコメント。
■経営学が役立つかどうか
経営学というものは思考プロセス(切り口)を学ぶものであって、当て嵌めるものではないという理解です。フレームワークと同じです(下記①)
① 事業の戦略や分析を円滑にするビジネスフレームワーク20選
https://newspicks.com/news/1405572?ref=user_225356
従って、経営学は、経営したことのない大部分の人間が「経営を考える基軸を持つ」上で有効だと思います。想像の世界を「言葉」や「表」で整理して表現してくれるものですから。一方で言葉に落とす必要がない、第一線で経営している経営者の方々にとっては役に立たないでしょうし、逆に経営したことがない人間が特定の経営学・経営学者に偏って学ぶこともリスクが高い事なのではないかと考える次第です(下記②)。
② 【堀江×佐山×楠木(3)】「経営学」は有効か
https://newspicks.com/news/1340706?ref=user_225356
また、下記③での占部さん(PRO)コメントは非常に腹落ちするものでした。
③ 経営学は本当にビジネスの役に立つのか。読み解くカギは「理論と持論」
https://newspicks.com/news/1230605?ref=user_225356
■SCP戦略とRBV戦略
産業構造論に着目するSCPと競争力の源泉(内部資源)に着目するRBV。どちらも完全だとは思わないけれど、上述のとおり思考プロセス(切り口)を学ぶうえで参考になる。
■グローバル化
「大部分の多国籍企業は、売上の半分以上を、本社のある地域からあげている。」
この認識は重要で、人口減、低成長の母国を主戦場とする日本企業は、相対的にハンデのあるところに身を置いていることは認識すべきだと思っています。
話は逸れますが、欧州は過去から現在まで植民地からの利益吸上げで豊かになり、欧州全体や欧州各国という市場の中だけで見ると、さらに域内への参入障壁によって内部で金が循環しているだけで、域外企業にとっては儲からない・・・そんな歴史が表れている気がします。○○理論って、「自分の理論が正しい」ということを説明するために当てはまる企業が紹介されてるにすぎないし、そもそもビジネスに求められる科学は一要素であって、調味料、しかも砂糖、しょうゆ、塩などのメジャーなものでなく、山椒くらいのもの。
本文でも説明されているけど、成功事例はあくまで成功事例で特殊なケース。目から鱗が落ちてる時点で稀有なものか、その聞いた人がモノを知らなすぎかのどちらかでしかない。
また、ビジネスで0から1を生み出した企業って意外と成功していない(もしくは成功が続かない)。自分がかかわってるIT業でも、Windowsしかり、iPhoneしかり、OracleのDB、Googleの検索、Facebook。。。
どれも0から1にしたのではなく、本文でいう『イノベーションの源泉は、既存の知同士の「新しい組み合わせ(新結合)」』で発展を遂げ、各業界でデファクトスタンダートとなった。