『一流の狂気』心の病が危機を救う
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注目のコメント
精神医学の(マイナーな)1分野に病跡学があります。傑出した人物の伝記や日記などを通して、その人物の精神医学的な部分を研究しようというもの。
大抵はゴッホなどの芸術家に焦点があてられます。
最近では政治的リーダーや実業家などにもこの視点が用いられるようになりました。傑出した方は「標準偏差からズレた方」という意味ですので、このような視点と相性が良いのかもしれませんが、一歩間違うと「黒人は皆ダンスがうまい」とか「ゲイは皆話が面白い」という偏見と同じく、トホホな結論になりがちです。
「取り扱い注意」ですが、傾聴に値する本かもしれません。「危機の局面においては、うつや双極性障害、統合失調症などの精神障害を持つ人の方が、リーダーとして優れている」という。そもそも人間は、基本的にそんなに精神状態が安定しているものではないのだろうと思います。
個人的な意見として、精神障害がある・ないの線引きは、とても難しくグレーなんじゃないかと思っています。それは、佐山さんのコメントにある通り、「そもそも人間は、基本的にそんなに精神状態が安定しているものではないだろうと思います」と同意見だからです。