東芝が手放す「虎の子」が高騰、その真の実力
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注目のコメント
記事内でも指摘されてますが、私も東芝メディカルは海外で弱い、日本市場に依存しているイメージです。
例えば、CTを例にとってみます。
・日本のCT総保有台数は約13000台で、これは世界総数の30%に相当。(∴世界総数=約43333台)
・東芝の国内シェアは約50%(約6500台/13000台)
・世界シェアは約21%(約9099台/43333台)
ここから逆算すると、東芝CTの海外シェアはたったの9%(約2599台/30333台)に過ぎないことがわかります。つまり、でかい日本市場でシェアを取れているから、結果的に世界シェアも高くなっているだけ、ということです。
キヤノンも海外医療機関向けの強い販売チャネルは持っていません。海外が弱い2社がくっついて、海外売上は今後どう伸ばすの? というのが気になります。
追記
King HIDIEさんが言及されている利益率については、東芝メディカルが機器売りに依存しているために、GE/Siemensよりも利益率が低いものと推察します。儲けるためには、旨味のあるサービス事業を軌道に乗せる必要があるでしょう。キャッシュをなんとかするために優良事業でも手放さざるを得ない、というのは近年ではソニーなどでも同様の傾向にあった。
こういった追い詰められたときの事業売却を経て、改めて各総合電機にとっての「本業は何か?」が明確になっていくわけだが、東芝の場合はそれが半導体と原子力、というのはなんとも言い難いものがあるなあ。。。何度が書いているが参考にしてほしい。
すぎにサービス比率は上がらない。まず新製品、いいハード、そして、サービスを拡大すれば、売上が拡大、あとR&Dが鍵。
サービスやシステムも含め医療関係各社を統合、米バイタルイメージス社、英バルコ社の3D画像部門などM&A、80年代より日本光電とは提携関係にある他、内外の大学研究機関と連携、オープンイノベーションにも積極的である。
世界での競争力も高く、画像診断機器では、GE、シーメンス、フィリップスと肩を並べ、主力のCT(売上構成38%)、X線(同17%)、超音波診断装置(14%)、MRI(8%)でいずれも世界シェアほぼ3位以内。
この中で、主力のCTでは、07年に320列同時取集可能なエリアディテクタCT投入以降シェアを伸ばし、バルコ社の部門買収もあり、2014年は25%で2位とフィリップス、GEを抜き、1位のシーメンスに迫る。
なお、こうした例は、最近では、研究開発型のハイテク機器で、GE等の欧米強豪に対抗してトップシェアは例がない。
売上構成では、1/3がサービス、2/3がハード。生産も国内の那須のほか、大連、ブラジル、マレーシアとうまく分散、地域別も、国内4割、米1割強、欧2割強とやはり分散している。
ヘルスケア部門の業績は、2009年度以降、R&Dで10%程度をかけながら、安定的にOPM6%前後を維持している。2015年度は減益だが、2014年度400億円だったR&Dを2016年度に500億円、研究開発者も3000人から3800人に増やす中でのコスト増である。