マレーシア発ヘルステックベンチャーBookDoc。医療予約難民を救えるか
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タイでは医療の質を保ちUniversal Health Careを実現するため、私立病院で間借りしている医師は週に何時間かは公立病院にも勤務しなくてはならない規則があるのですが(徹底はされていない)マレーシアもあるのでしょうか。
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執筆者の川端です。最近、マレーシアは政治問題やリンギット安といったネガティブニュースが多いですが、活きの良いベンチャー起業家が育ち始めています。私がマレーシアに6年住んだ経験からも(当時はスマホ無し)、このアプリは便利だろうなと思います。
まだまだ新しい企業ですが、今後の展開が楽しみでもあります。この企業のアドバイザリー陣をみると更に色々と想像できることがあるのですが、マレーシア・マニア受けですので、それはまた今度の機会にしましょう。
ところで、日本語でのマレーシア関連のニュースは、今に始まった訳では無く、昔からネガティブよりが多いですね・・・英語だとそこまでではありません。BookDocについての記事は皆無、グラブタクシーについては個人ブログと若干のメディアが扱っている程度です。世界が向ける注目度との温度差はなんなのでしょうか・・・
追記:マレーシアの私立病院は予約をしていけば、あまり待たされません。日本の場合は予約しても殆ど意味がないほど待たされますよね。このアプリのキモは、予約自体が逼迫してとりにくいなかで、ぱっと空きのドクターを見つけることが出来、かつ評判や医療方針を比較して予約が出来る点です。予約という行為自体はマレーシアではごく普通です。
「間借り」と書きましたが、より格好良く言えば、「お医者さんのセレクトショップ」や「百貨店」でしょうか。ドクターの部屋の前には、学位と専門が明記されています。良いクリニックを1カ所に集める機能が私立病院の存在。手術室など大がかりな設備があることや、ナースのレベルが高いことなどが強み。一方で街の名医もいる(私が行っていた歯医者は抜群の腕)。町医者は診療料金も少し安め。評判の良い私立病院は、病院側もお医者さんを「うちに来ないか」とスカウトをしています。腕の良いお医者さんは、病院からの優遇が様々得られます。売上げのシェアの割合や良い位置の部屋などの割当など。日本と異なり、経営とお医者さんは完全に分離(医者出身で経営する人はいますが)。
追記2:マレーシアのベンチャー環境で面白いのは、日々の生活でこれは不便だ、を変えたいうところから起業した企業に対して、当局が下手な規制を入れないところ。世間一般では(日本では?)マレーシア政府は介入や抑圧というイメージが強いですが、こういった話は自由ですね。政治的なもの以外は。予約される医師、予約されない医師の格差が大きくなっていくのでしょう。
予約されるには、技術ももちろんですが、結局のところ技術だけではなく、
最終的には対人スキルです。
相手が何を感じているか、何を考えているか、
何に辛さを感じ、どうして辛いと感じるような考え方をしているか、そういうことを分からなければ、いかに知識や技術が高くても、
患者の感情や考えに合わせた説明や治療の選択ができず、結局は治療成績が下がっていきます。
自分が辛いと感じている症状を、採血やレントゲンのデータから問題ないからと、適当に扱われたら、そんな医者のところに行きたいと思うでしょうか。
多くの人は行きたいと思えないでしょう。
確かにデータ上問題ないので、
不安からきていたり、その部分ばかり意識することで、さらに痛みを感じていることもあります。
だからこそ、辛い気持ちを汲んでもらえると、痛みまで軽くなる気がするわけです。
痛くて辛いんですね。不安ですよね。と言ってれるだけで違うのではないでしょうか。
辛さを汲んでくれた上で、データ上問題ないけれど、心配なのは、不安なのは分かります。
なので、これから一緒に治療していきましょうと言われると違うのではないでしょうか。
相手が何に辛く感じ、その感情をくむこと。
これは、医師だけではなく対人関係の基本でもあります。
そのためにも、自分の感情や、相手の感情に注意を向けること、どうしてその感情が出るのか、どう考えているからなのか、これまでの相手の経験を想像するか、
対人スキルは単にコミュニケーションではなく、いかに、相手を想像できるかです。
これからは医療だけでなく、仕事全てが個の力で差別化されてくるでしょう。
知識・技術だけでは、わかってもらえない、信じれない、また来たいと思えない、欲しいと思えない、そんな風になってしまうでしょう。