スンニ派とシーア派、5つの重要な違い
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スンニー派の見方では、現世がそのまま神の国、少なくとも本来的には神の国であるべきものなのです。そこには聖も俗も区別はない。人間生活の現実が罪と悪とに汚れているとしても(中略)それは人間の努力次第で正しい形に建て直していけるものであります。(中略)スンニー派的な現世肯定、現世構築の態度を、シーア派はそのままの形では認めません。(中略)現世は(中略)内面化され、象徴的世界として見直されない限りー完全に俗なる世界であり、(中略)悪と闇の世界であると、と考えられるのであります。
(井筒俊彦、『イスラーム文化』、岩波文庫、1991、p.188)
ムハンマドの後継者は誰か?ということを、現実的に見なしゆくスンニ派と、理念的に考えるシーア派、このことから世界の見方がかくも変わってゆくのでしょう。理解すると覚える必要はないし、混同も避けられると思います