東京五輪の運営費1兆8000億円 当初見込みの6倍
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注目のコメント
オックスフォードの同僚が、これに関して研究したことがあります。リンクはこれ。
http://eureka.sbs.ox.ac.uk/4943/1/SSRN-id2382612_(2).pdf
一言で言うと、1960から2012までの夏と冬のオリンピック全てで、
”With an average cost overrun in real terms of 179 per cent – and 324 per cent in nominal terms – overruns in the Games have historical- ly been significantly larger than for other types of megaprojects, including infrastructure, construction, ICT, and dams”
つまり、だいたい、実質で179%、名目で324%ぐらい見積もりをミスするのは、これまでと同様であり、他のプロジェクトと比較してもオリンピック特有の現象とのことです。
また東京でも繰り返される、というだけのこと。はぁ…こうなることは、ある程度予測できたはず。だからこそ、既に先進国は五輪開催に手をあげなくなっている。問題は、「公的資金の投入に都民や国民が納得するか?」、そして「財源をどうするか?」だが、私はもう一つ「TOTO」の件が気になる。
TOTOの売上は、そもそも「次世代選手の育成資金」に充てられる部分が大きい。だが五輪運営委員会は、当初から「足りない分は、TOTOから補填すれば…」といったことを口にしていた。なんたること!
五輪にとって本当に大事なのは、「箱」や「スタッフ」ではなく「選手」であるはず。なのに、結局はその資金に手を付けざるを得ない…本当に、次世代を担う選手に申し訳ない、との気持ちで一杯だ。