航空業界、迫られる環境対応
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注目のコメント
航空機について環境規制を中心にまとめてみました。
コスト、環境、安全性の3つは今後あらゆる産業で重要なポイントです。今回取り上げた燃料のように、目標達成へのアプローチは産業ごとに異なります。当たり前のことなのですが、空を飛ぶことの特殊性を改めて感じました。
MRJについて、日本での航空機産業は長期に渡って中断されていたにも関わらず、一部では同型の現行機を上回る性能で作り出されており、本当に素晴らしいと思います。また歴史が積み重ねられていくんですね。
【追記】
Ishiharaさんのコメント参照。
複合材について詳しく触れられています。というかほんとユーグレナはいいところに入り込んでるよなあ。最初の構想にかなり近く動いている。ロケットの燃料でもお願いする予定です。
複合材の使用比率に関してコメントします。
B737やA320などは新バージョンでも複合材比率が15%前後に留るのは胴体や主翼に複合材を使用していないから。その理由はコストと品質確保。金属(Al)加工は新しい工作機械を導入すれば明日からでも部品を加工でき検査も比較的簡単です。品質は使用された材料証明書と品質検査によって担保されます。一方で複合材の品質は製造プロセスとシステムで担保するため、設備導入から部品製造までには年単位の認証期間が必要になる。にも関わらず検査工程は製造工程全体の多く占めます。即ち複合材部品は時間と金がかかり転注しにくいため価格競争の激しい売れ筋商品への適用は向かないのは自動車と同じ。
メーカーとしては技術開発を進める必要があり、高い技術力をアピールするためにもフラッグシップは贅沢仕様にします。B787やA350は胴体と主翼などの主要な構造に複合材を用いています。じゃあ、二階建ての大型機A380やB747新バージョンはどうかというとあんな馬鹿でかい胴体や主翼がスッポリ入るオーブンなんて世界の何処にもありません。そんなに売れないので設備導入してもペイしないからやりません。
故に航空機に適用される複合材比率は機体のサイズに依存し技術の進歩とはあまり関係ないかもしれません。ただし市場拡大(新規機数増)により複合材の需要は拡大すると考えます。