新規事業開発に必要なのは、意欲ある人物の抜擢と「自治権」の確立
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相変わらず簡潔でいて本質を集約した連載と感じます。「意欲ある人物の抜擢」「自治権」は最も重要なことの一つ。この二つと並ぶと感じるものとして「トップの『取組』に対するコミットメント」があげられます。
わざわざ『取組』に対するという言葉を使ったのは、事業自体にコミットしだすと、それは余計な口出しですし「自治権」を与えてないことになります。それくらいであればトップが先頭を切ってやるべきで「形だけ任せる」という形を取るべきではありません。
重要なのはこの抜擢した人の「後見人」になること。いくら「自治権」を与えたと言っても、企業内の資源を使う必要が出てくるときには既存部門の反発がでますので、最後はトップがしっかりと大岡裁きをしてあげる必要がでます。また、失敗した時に傷をつけないというのも、制度云々はありますが、日本企業は村社会なので結局はトップがどう発言するかで「空気」が決まります。
新規事業をやらないといけないという空気、一度抜擢したらトコトンやらせる姿勢、ダメでもばってんをつけないことなど、トップ次第で変わることも多いからこそ、その取組へのコミットメントが極めて重要と思います朝倉さんの文章は例えも適切で毎回スッと入ってきますね。
エスタブリッシュメント企業における新規事業開発のポイントは
①「意欲のある人物の抜擢(=当人の実績者以上に意思を重視)」と
②「『自治権』の確立(=既存部門からの干渉なし、人事制度の見直し)」
とのこと。至言です。
②については以下の指摘がとても的を得ていると思いました。
「顧客のことを考え抜き、事業が単体で機能することに集中すべきであり、シナジーのことなど気にかけるべきではありません。商品・サービスを選ぶにあたり、提供者の内部のシナジーを気にかける顧客がどれだけいるでしょうか。ほとんどの場合、顧客にとってはどうでもいい話です。」