ソフトバンク、膨らむ借金「11.6兆円」の重圧
東洋経済オンライン
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ソフトバンクの事業の将来性をキチンと審査できる銀行はないと思う。某大銀行のトップと会食した際に、「ソフトバンクの審査って一体どうやるんですか?」と聞いたら、「そんなのできる訳ないじゃないですか」と言っていた。只、それは機関投資家もそうだし、我々のような個人投資家も同じ。
これまで何度も大きな危機を乗り越え、尚且つ10兆円規模の借金をハンドリングできている孫正義という経営者の能力を信じられるかどうかに、全てはかかっている。ソフトバンクの財務はファイナンスを勉強する者にとっては、東芝と並んで非常に良い研究材料なので、トレースしがいがある。この二つをキチンと研究すれば、本も書けるし大学院の講義にも使えるし、そういう意味で大変ありがたい存在。
ソフトバンクのCFOを始め、内部の方々の心労は大変なものだと思うが、こんな経営者と付き合える機会は人生に何度もないので、頑張ってもらいたい。審査を適切にやっていないとは思いませんが、信用リスクの集中はいつの時代も銀行を簡単に危機に追いやります。
ダイエーの中内さんを始め、トップのカリスマ性、過去の業績、レピュテーション・・・過去は将来を語りません。
銀行経営は、大数の法則、エクスポージャーの分散あってのビジネスであることを意識しないとえらい目にあいます。