日本の生産技術はいったい何がスゴイのか
東洋経済オンライン
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注目のコメント
日本の経営学の研究者でも初期からトップランナーである伊丹先生の本。今度読んでみたい。強い現場があり、そしてトップ企業は先端技術ではなく既存技術の「束」で形成されているというのはその通りだと思う。
なお、伊丹先生は東芝の社外取締役でもあって、現在は経営刷新委員会委員長。伊丹先生がやるということに、自分はとても期待している(これまで不正を見抜けなかったのか、という思いはありつつも)。
90年代に一橋で教授をされてた頃に、毎年ゼミで日本の産業を一つピックアップして、その分析をされていた。何回かコメントしているが、このシリーズは名著だと思う。生産技術の束が結局は差別化を生み、それが高利益を生むのは自然。
生産技術の束が装置である程度自動化された上で他社に横展開されてしまうと液晶パネルのようなことになる。
そのため、独自技術にこだわる場合は内製化を突き進めることになるが、時に独りよがりにもなる。
時には他社との提携などからヒントを得たりして新しい路を切り開く必要があるのだろう。優れた生産技術の背景には、その製品や部品をどう作るのが一番良いかというノウハウの蓄積がある。ノウハウの蓄積があるからこそ改善や改良に繋がるし、その先にある新しい付加価値を生み出す事も出来る。強い現場の形成に重要なのは先端技術ではなく、既に蓄積のある既存技術の束というのは、伊丹先生らしい切り口の深い指摘。
とりあえず本読みたいのでポチった。