結局、世界をにぎわす起業家たちとの最大の差は“エネルギー”
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第5回、起業家について。
「北米の起業家文化の賛美」というスタンスそのものが、北米にある「空気」です。大手企業の役員ですといっても「へー」ですが、こないだ会社立ち上げたというと「おっ、何やってんの??」と乗り出してくる。皆が起業家をリスペクトし、人は自然の賞賛の先っぽにいるものへと向かいます。
エネルギーは自転のみでは生まれません。お互いの引力で引っ張られて、いろいろな刺激を受ける中で「動かされて生まれる」ものだと感じます。ただそうした人の運は付いている人にはどんどんつく。それを得る方法をなんとなく掴んでるんです。流されているようで、ドライブされていくうちに、徐々に自分から発火してくる。惑星から恒星になるんです。自分もそうあれたらなあ、といつも思います。
ちなみに次回、北米・中国あたりの起業率の高さを裏付ける国民性分析の話をする予定です。最終的にゲームには近づけますので!回り道しながら、12回分できっちり説明する筋立てを、考えて、おり、ます。世界地図に起業家の割合を落とした図が興味深い。欧州や日本は全般にコンサバ、先進国では北米がやはり目立つ。
なぜこうなっているか?ソニーの話が出ているが、個人的には期待リスク・リターンの問題だと思う。ソニーができた頃、同時にホンダなどもできた。戦後の動乱期で、企業も多く倒産もするから生涯雇用が実質的に一般的ではないし、なので雇用の流動性が実質的にあったと思う。その後80~90年代は、逆に成熟して、雇用の流動性が低くなり、リスクを取って失敗したら資産もなくなるし、企業にも戻れない。起業は元々当たればリターンが大きいが当たらない確率も大きく、当たらなかった時のリスクが昔に比べて増えたから、企業家は育たない。また転職者においても、ベンチャーに転職して失敗したときのリスクが大きいから、そこへの人材供給が進まない。
米国はそこが上手で、起業や転職が失敗したとしても、再度復帰できる。またその経験も賞賛される文化があると思う(失敗の仕方にもよるだろうが)。なので、起業・転職するリスクが小さく、こういう状態になっているのだと思う。個人的には、日本においても、自分の周りの一部であるがそういう状態に近づいてきていると思っていて、「良い変化」が起こっていると思う。〈実際に、起業家は独力によって起業家になるのではありません。それは周りの「空気」から感染するのです。いかにそうした空気に身を置くか。〉
この言葉につきました。周りの空気に感染したい、と感じられるか。刺さりました。