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デジタル化が進む現代にも、「ムダな会議」はなくならない
近藤 翼東南アジア在住 サラリーマンエンジニア
モダンなソフトウェア開発現場では、ムダな会議は無くなりつつあります。
そこで意思決定を行うのは「投資責任があるプロダクトオーナー」か「実行責任がある開発者」のいずれかです。生産性に責任を負わないブルシットなロールは意図的に排除されます。
記事内でテッキーが敵視しているのはホワイトカラーですが、ノーカラーと言われるエンジニアもまた専門知識の独占で成り立つ職種です。
世間が言うように、ソフトウェア技術の習得は以前よりも容易になり、その結果「開発の民主化」も進みました。しかし、それ以上に進んだのが「技術者の格差拡大」です。
モダンな開発ではユーザー満足度を高めるために「リードタイム」を重要視します。リードタイムを短縮するにはボトルネックを無くすことが重要ですが、パート毎に分業すると、必ずどこかのパートがボトルネックになってしまいます。
例えば、インフラ担当とバックエンド担当の作業が1日で終わっても、フロントエンド担当が2年掛かるなら、結局その製品がお客様に届くのは2年後です。インフラ担当とバックエンド担当がフロントエンドの実装も行えるなら、リードタイムを劇的に短縮できます。
分業より集中の方が良いことが分かってきたので、昨今では、何でもできるフルスタックエンジニアのニーズが高まっています。その潮流に付いていける人とそうでない人の間で格差が広がっているのです。
今のエンジニアは、複数のパートを担当する必要があり、かつ流行り廃りが激しい技術を学び続けないといけません。世間では「今の技術はカンタン」と言われていますが、一つのことを覚えれば済んだ昔より、参入障壁は遥かに高くなっていると感じます。
このことは、ホワイトカラーの専門職にも言えると思います。専門知識のコモディティ化は、専門職を淘汰するわけではなく、むしろ彼らの専門性をより高める結果になる、ということを現在進行形で感じています。
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【DX戦略】「オーケストラ」のように組織を動かす
近藤 翼東南アジア在住 サラリーマンエンジニア
モダンなソフトウェア開発の世界では、他人の演奏を聴く力を超えて、他の楽器も演奏できるような総合力が求められています。アジャイル開発におけるフルスタックエンジニアがそれにあたります。
アジャイルで個人に総合力が必要な理由は、この記事に書いてあるとおりオーケストレートを実現するためです。分業でなく一丸であることが重要で、アジャイル手法のひとつである「スクラム」も、チームが一丸となってぶつかるラグビーのスクラムに由来します。
なぜチームが一丸となる必要があるかと言えば、それはサービスのリードタイムを短縮する為です。リードタイム短縮が必要な理由はユーザー満足度を高めるためです。
例えばユーザの要望で機能追加を行う場合、インフラ担当とバックエンド担当の作業が1日で終わっても、フロントエンド担当が2年掛かるなら、結局その機能がユーザーに届くのは2年後です。インフラ担当とバックエンド担当がフロントエンドの実装も行えるなら、リードタイムを劇的に短縮できます。つまり分業より一丸の方が効率的なのです。
ユーザーに満足してもらえるサービスを提供することは、経営陣にも開発陣にも共通する目標のハズです。この「顧客満足度を高める」という単純なことが、経営のアジャイル化と言われるDXの本質なのだと思います。
なぜ「職場の問題」は解決できないのか
近藤 翼東南アジア在住 サラリーマンエンジニア
「問題の反転」は目から鱗ですが、難易度が高すぎる気もします。
離職防止の例で言えば、給料を最低賃金にすれば簡単に離職させられますが、そこから得られのは「給料を上げる」という分かりきった答えだけです。結局ナラティブが違う人のことは反転しても理解できないと思います。
「分かりあえなさ」の解決にはアーリーアダプター戦術が有効だと思っています。かけ離れたナラティブの人達は放っておいて、ナラティブが近い人達だけを取り込む。
経営理念の例で言えば、少しだけ理念に関心がある社員を支持者に変える。その社員は、無関心層とも分かりあえるナラティブを持っているので、無関心層にも理解できる形で経営理念を広めることができる。
結局ナラティブが違いすぎる人とは、直接関わらないのが正解だと思います。
日米貿易協定を「ウィンウィン」と呼ぶ日本の敗北主義 - 冷泉彰彦 プリンストン発 日本/アメリカ 新時代
近藤 翼東南アジア在住 サラリーマンエンジニア
冷泉さんのコラムにはいつも気付きがある。今回の「敗北主義」もそう。
ITの自由化は、ただでさえ顕著な二極化を助長する、弱者側の日本にとっては最悪な結果。そんな不甲斐ない政治を責める一方で、我々IT企業も米国の巨大資本に勝つ気が無いのも事実。
我々は今まで、巨人と戦わない方法だけを考えていたが、巨人に勝つ方法も考える必要があるのかもしれない。
ITの巨人が個の集まりに倒された例もある。オープンソース(OSS)文化がそのひとつ。ただシェア(占有率の方)の勝負ではOSSが圧勝したものの、AmazonやMSのような巨人がOSSにタダ乗りし、結果として資本独占が加速した。結局資本のルールでは政治の介入なしでは巨大資本には勝てない。
そうなると、OSSのように資本以外の価値観で戦う必要が出てくる。OSSの競争力の高さは「無償で働く」ことが源泉。料理の「おすそ分け」みたいなもので、作ったついでに皆にシェアしようという文化。このシェアの考え方は巨大資本に対抗し得る。
ただ個人的にはシェア文化は好きになれない。お金儲けだけが利益でなく、周りに喜んでもらうこともまた利益。日本でそれをやると「giveの同調圧力」が蔓延すると思う。そして「競争より共創」とか言いいながら搾取する輩が絶対に出てくる。
今のところ、日本のITが世界に勝つ方法は見つからない。それでも思考停止せず考え続けることが重要なのだと思う。
ビジネスパーソンが陥る「ノウハウ依存症」の正体
近藤 翼東南アジア在住 サラリーマンエンジニア
ノウハウのような「手段」はコモディティであることが最大の欠点ですね。
例えば、IT業界には、手順通りに作業を行えば、経験が浅い人でも安全にソフトウェアの公開が行える「リリース手順」という手段があります。
非の打ち所がないように見えますが、モダンなIT現場では、リリース作業のコード化・自動化が進んでいるので、手順書は無くなりつつあります。
ここで重要なのは、手順書のような手段に従うことだけをしてきた人にとっては、その手段が陳腐化した後に何も残らないということです。これはコモディティ全体に言えることです。
一方で、手順書を最初に作る人、つまり目的の為に手段を考える人の価値は手段の寿命には左右されません。手順書を作る代わりに、自動デプロイのシステムを構築するだけです。
もちろん手段も重要ですが、それに頼りきることは、自らの価値を毀損するリスキーな行為だと思います。
AIでソフトウェアテストを自動化する「Autify」が250万ドル調達ーー世界のテストエンジニア不足問題を解決する
近藤 翼東南アジア在住 サラリーマンエンジニア
開発者が書く自動テストは、アジャイルやDevOpsの前提条件となる大切なもの。そこを「非エンジニアでも出来る」レベルのプロダクトで置き換えるのは、まだ早いと思う。
そもそも「プログラミング不要」は目的への遠回りでしかない。プログラミングで自動化できるものはプログラミングで自動化するのが圧倒的に効率が良い。
ただし「目視」が必要なものは、人かAIに頼らざるを得ない。それ故、UIテストなどはプログラミングだけでは自動化できない。
ただし「目視」はUIテストのボトルネックではない。そこを自動化するより、入力作業や資料作成を自動化した方が遥かに生産性が上がる、それらの自動化はプログラミングが最も適している。
ソフトウェアの世界はプログラマーに最適化されており、かつ高度に効率化されている。そこにAIを入れても、他の分野ほど大きな効果は得られ無いと思う。
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