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六本木・暗闇坂に現れた、デジタル時代の「ゴースト」とは?
福原 志保Artist
話したかったことの半分も話せなかった... けれど楽しい10分間でした!サッシャさん、寺岡さん、ありがとうございました。
テクノロジーに存在する「ゴースト」って、エラーのようなもので、本来はあってはいけないもの。技術の脆弱性を浮き彫りにする一方、そこには何かを想像させるものが潜んでいます。それは、目に見えることが全てではなかったり、生き物ではない無機物に「生命らしさ」を見出したり、「正しい答えはひとつだけ」に疑問を投げかけます。
芸術は難しいもので、理解しなくちゃならないと思われがちですが、アートは「解を見つける」ためのものではなく、むしろ「疑問を見つける」に近いのじゃないかなと思います。多様な視点や考え方や言葉では説明できない「あいまいさ」を目の前にした時、自分がこれまでに経験してきたり、考えてきたことから紡ぎ出される感情と向き合って、自分の中の多義性を見つける作業。
そういった感情の発見を楽しんでほしい。そして、その体験を自分の言葉で共有してほしい。そこから生まれた新たな関係性を大切にしてほしい。それが私が作家として制作活動を通じて伝えたい想いです。
6月30日が最終日です。日本での展示が珍しいアーティスト達なので、この機会をお見逃しなく
!
ART & SCIENCE gallery lab AXIOM
福原 志保Artist
六本木の暗闇坂にある、アート&サイエンス専門のギャラリー『art & science gallery lab AXIOM』で開催中の
「h.o Ghosts in the Digital Realm」
久々にグッときた展覧会でした。
日本とオーストリアを拠点としたアートユニット、h.o(エイチ・ドット・オー)は、デジタル革命の歪みによって生まれた「ゴースト」たちが映し出す、未来の人間性と社会についての思索を本展覧会で試みています。
技術のスキマに、「ゴースト」のようにひょっこりと顔を出してくるエラー。
スマートフォンを眺めている時に作ってしまう、周りとの透明な壁によって、自ら「ゴースト」化してしまう私たち。
携帯の画面を凝視ばかりして、周りの風景を見なくなり、自身と画面の間の世界で近視眼的になっていく人間の未来を示唆しているようでした。クリエイティビティは、信頼のある関係性から生まれます。テクノロジーが信頼を得るためには、想像力が欠かせません。そして想像力は、広い視野から生まれるのです。「画面を捨てよ街に出よう」という時期に差し掛かっているのかもしれません。
【プロピッカー】6月は「女性イノベーター」「サッカー」
福原 志保Artist
こんにちは!6月のマンスリープロピッカーに加えて頂きました、福原志保です。バイオテクノロジーやファッションやウェラブルテクノロジーなどが大好物です。これらの技術が、私たちの死生観、身体性、倫理観にインパクトを与え、日常風景がどのように変容するのかをアート作品の制作や発表を通じて研究しています。
月の半分はフラフラどこかにいるので、「どこに住んでいるの?」という質問をよく頂くのですが、10年以上ベースを日本とし、国内外の美術館やバイオラボや工場を主な活動場所にしています。不可能と思われていたことを可能にする底力は、正しさや慣習や最適化といった枠から逸脱した寛容さから育まれ、イノベーションと呼ばれものが生まれるという瞬間を見続けてきました。
アートは、1つの正しい答えを探すのではなく、限りなく多くの人々と可能な限りの答えをオープンな心で出し合う行為です。生産性や効率化という目の前の問題だけに振り回されず、答えのない時代に困難に圧し潰されることなく、生き抜く回復力を持って生きていく「術」が、芸術であると私は信じています。
まだ見ぬ風景をみなさんと一緒に覗き見していく気持ちで、一見関係性がバラバラな国内外の出来事を多角的な視点でピックしていきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
NORMAL
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