最高額面、5倍に引き上げ 紙幣価値はわずか1700円―アルゼンチン
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通貨の対ドル価値が過去5年で20分の1に落ち、年率300%だ、400%だ、というインフレが続いているのですからそりゃそうなるでしょう。
ペソを捨てて通貨を米ドルにするといった極端な話も選挙戦の最中に出ていましたが、ここまで来ると、そのくらいの荒療治を覚悟をしないと、通貨価値の下落を止めるのは難しいかもしれません。流石に私も記憶はないですが、旧円の預金を封鎖して強制的に新円に切り換えてインフレを抑えた戦後の日本も、今のアルゼンチンと似た状況下にあったのだろうと想像します。預金封鎖で国債と円が紙くずになった話を両親がしているのを子供のころに聞きました。
中学生だったころ、先生からアルゼンチンは豊かな憧れの国だと教わりました。しかしその後、アルゼンチンの政府が放漫財政で借金を積み上げ、私が銀行に入って国際部門で働き始めた1980年代の初めころ、米国がインフレ退治のため金利を大きく引き上げた途端にデフォルトし、その後は立て直しがうまく行かず混乱に混乱を重ね、今では昔の豊かさは面影さえもありません。
借金と利息を借り換え続けることが出来る限り財政が行き詰ることはないですが、何かへん、ということが嵩じて借り換えが難しくなった瞬間、危機は突然やって来ます。かつてのアルゼンチンがそうでした。自国通貨を大量発行して凌ぐことは出来ますが、その代償は、通貨価値の毀損と激しいインフレです。たとえデフォルトにならずとも、これは、国民の豊かさを激しく毀損するという意味で、国家運営の破綻でしょう。
中学生だったころ、パンパを背景に躍動する若い女性の写真に憧れを抱いたアルゼンチンが、こんなことになろうとは・・・ (・・;
注目のコメント
その先はデノミかな、と。まだ距離はありそうです。
日本でもドル化に慎重な声が聞かれましたが、結局、強いインフレは止みません。
他方で、省庁のスリム化を進めている点は、評価できると思います。