独VWの第1四半期、営業利益が20%減 年間目標は維持
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全ブランドで年内に30超の新型車を投入するというのはすごい計画。
【トヨタ、EV、原発…】ドイツが思ったより苦しそうだ
https://newspicks.com/news/9140781/body/
決算発表はこちら:https://www.volkswagen-group.com/en/interim-report-january-march-2024-18334【追記】
第1四半期に新型ゴルフの生産が開始され、チャットGPTを統合したインフォテインメントを導入。第3世代のティグアンの展開が進行中であり、第9世代のパサートにはPHEVオプションが追加。
市場シェアは約10%を維持。地域別には、北米、南米、中国での販売が成長を牽引。
2024年第1四半期の販売台数は前年比で若干減少し、供給制約と製品の立ち上げが年初に影響。営業利益は6.1%。
CFは在庫の変動により制約を受けており、正味流動性は前四半期末の40.3億ユーロから37.2億ユーロに減少。
中国地域のパートナーシップを活用することで、技術競争力と市場へを図る。
CAPEX)研究開発と資本支出は、製品の立ち上げとバッテリー・ソフトウェア技術への投資により、高水準を維持。
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「Interim Report January - March 2024」をさっと読んだ際のポイントは以下です。インサイトの示唆は今から。
-総販売台数は前年同期比 3.1%増の 2,104,348 台
-乗用車販売台数は前年同期比3.4%増の2,023,199台
-商用車の販売台数は前年同期比4.1%減の81,149台
【財務】
-売上高は前年の762億ユーロから755億ユーロに微減
-営業利益は、主に販売台数の減少と支払利息の増加により、57億ユーロから46億ユーロに減少
-自動車部門の純流動性は372億ユーロと引き続き堅調
【市場業績】
-西欧では前年比微増、その他の地域では大幅増
-市場要因および部品供給不足による電気自動車販売台数の3.3%減少
【戦略】
-コンシューマー・エレクトロニクス・ショーやその他のイベントでの新技術・新モデルのローンチ
-ID.7ツアラーの発売や他のモデルのアップデートを含む、電気自動車の提供の継続的拡大
-中国とインドにおけるソフトウェアとプラットフォームの提携を含む、さまざまな協力と戦略的パートナーシップの発表
【金融サービス】
複数の市場における融資およびリース契約の増加
金融サービス部門は、車両販売台数が若干減少したにもかかわらず、引き続き好調に推移
https://www.volkswagen-group.com/en/publications/more/interim-report-january-march-2024-2703VWグループ(VW, Audi, Porscheなど含む)にとっては踏ん張りどころの1年になりそうです。
Q1のグループ全体の世界納車台数は210万台で前年比-2%減程度なのですが、特にポルシェ、アウディ、ベントレーのような高価格帯ブランドの台数が軒並み下がっており、利益率に影響しています。
以前に発表されたBEVモデルの世界納車台数は13万6400台で前年比-3.3%、特にお膝元のヨーロッパでの落ち込みが-24.3%と厳しくなっています。特に普及モデルにおいてはBEVで利益を出すことは未だ難しいと言われており、これらも要因の一つでしょう。
環境規制などもあり明確なEVシフトを打ち出しているVWですが、EVシフトを遅らせる戦略は先行するテスラや中国メーカーとの差が開いてしまう。しかし急激なEVシフトは従来の伝統的なメーカーであるがゆえに構造上の問題もあり一筋縄でいかない。
いずれにせよ、ID2のコンパクトEVなどより普及版モデルでも利益を出すことができるか、高級モデルの復活、また中国でどれだけ挽回できるかが今後の明暗を分けると思います。