円安無策ニッポン、くすぶり始めた「シン・アジア通貨危機」シナリオ
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>1985年、このホテルで結ばれた現代史上最も重要な通貨協定、通称「プラザ合意」によって、円は急騰し、米国は貿易で大きく有利になった。
つまり、日本にとっては一定程度、円安であることは有利であるということです。
そもそも天然資源がない日本は輸出で経済を維持成長させるしかないのだから、自国通貨が貿易相手国通貨に比べて高いのは自国経済に対してマイナスでしかない。
注目のコメント
最近の円安を見て日本円に関心を持って一枚噛んでやろうと思って書いたのでしょうが、内容が軽薄過ぎて正視に耐えかねますね。「財務省・日銀の無為無策だけではなく、根強いドル高にもあるのも確か」とありますが、そもそもMOFとBOJが円安を引き起こしたかのようなリーズニングが謎ですし、ドル高は実効相場を見れば明らかなので、まずは議論として先にこちらを持ってくるべきでしょう。
その上で円安は確かにドル高の結果だけとは言えませんが、それがなぜ「財務省・日銀の無為無策」に帰責するのかさっぱり分かりません。介入や利上げがないから円安が進んでいるとでもいうのでしょうか。円安は2年以上前から始まっているわけで、その時からの対外収支変化に目を配ってこその円安解説でしょう。
事情の良く分からない外国人が半可通の知識で書いているだけなのだと良く分かります。そういえば、人生の一時期、アジア通貨危機の最中に香港の証券現法に送られて、暴落を続けるインドネシアルピア建て債券の成り行きに固唾を呑んだり、香港ドルのオーバーナイト金利が瞬間的に300%に上がって手持ちの香港ドル建て債の処分に往生したり、という経験をしたことがありました。ウォンが暴落して何もかもが安くなった韓国に、出かけたこともあったっけ。遠い昔の思い出として過ぎ去った出来事が、アジアでまた起きそうということか (・・?
今のドル円相場は先月末と比べ4%安く、1年前と比べ18%安く、2年前と比べ23%安く、3年前と比べ45%安くなっています。経常赤字で外国から借金している途上国でこれが起きたら、通貨危機と呼んでよい状況になるでしょう。経常収支が黒字で外国に400兆円も貸しているがゆえ、何とか安定を保っている我が国は幸いです。とはいえ、それで安心していていいものか。
ドルに換算したGDPがドイツに抜かれたことくらいしか話題になりませんでしたけど、今月出されたIMFの長期見通しで、ドルで測った我が国のGDPは、2028年になってもコロナ禍前の2019年を下回ると見られています。ドルで測ったGDPは、国民が働いて生み出して、世界の中で政府と国民が分けて使える日本の所得です。それが円安で急落して10年経っても元に戻らないのは、極めて深刻な事態です。
日本人にとって欧米先進国の物価が極端に高くなり、欧米先進国の国民にとって日本の物価が極端に安くなった現象を素直に捉えれば、我が国は既に通貨危機のさなかにあると感じないでもありません。早くなんとかして欲しいけど、長く続いた異次元の緊急緩和と財政拡張で金利を上げれば一気に景気が冷えかねない状況が生まれている以上、ことは簡単ではなさそうです。難儀なことではありますね。 (・・;