74兆円の“埋蔵金”? どうする日銀ETF
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1997年のアジア危機を契機に株価が暴落、銀行や証券の倒産・破綻が多発した際、日銀が各銀行の保有株を買取る政策を取りました。
世界の中銀でも株式を金融政策として購入しているのは日銀だけです。
それでも株価が持ち直しても、10年以上日銀は株の売却を行うことはありませんでした。
現在でも1530億円の残高があります。
黒田日銀が始めたETF購入も、資産デフレの解消策として採用されたもので利益を求めての投資とは違います。
そして景気回復に伴い株価が上昇した分、購入している国債の値段は金利上昇に伴い評価損が発生します。
日銀の国債保有残高は4/20現在で592兆円です。
5%の値下がりで約30兆円の評価損が発生します。
株で35兆円前後の評価益が出ていても、バランスシートの中では相殺されるわけです。
株の評価益だけを引き抜くような見方をしても仕方のないことです。
それでも、今回いずれ日銀は中立金利に戻す動きを取ると思います。
その時にETFの売却にも踏み切るのかどうかは注目するところです。
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%B8%E3%82%A2%E9%80%9A%E8%B2%A8%E5%8D%B1%E6%A9%9F
注目のコメント
ETFの簿価37兆円と記事が推計している含み益は、日銀が保有することを通じて間接的に、すでに国民の共有財産になっています。
毎年度1兆円を超えている運用益は日銀が国庫納付し、税外収入として国家予算の中で使われています。
これで良いのです。
今、売却を検討することは論外です。むしろ長期積み立て投資の効用を訴える成功事例として、新設の「金融経済教育推進機構」の広報ネタにしてもらいましょう。コメントしようと思ったことをすでに木下先生がコメントされてました。
ちなみに、中銀BSを時価評価することにあまり意味はありませんが、保有国債の含み損をETFの含み益が大きく上回っています。「3月末の時点の簿価で37兆円、時価で74兆円」(@@。
1989年末の3万8915円の最高値から20年以上下がり続けて8000円を割った日経平均株価が、安倍政権の誕生で円安・株高になるとの思惑で反転上昇し、10年かけて遂に一時は過去の史上最高値を超えました。その過程で37兆円の株を買い、同額の37兆円の含み益を得たわけですね。日銀と同じように株を買えば、資産が倍になって配当金も得られたということか。
償還期限がないがゆえいったん買ったら売らない限り減ることがなく、(自ら行使しないとはいえ)議決権があるゆえ企業の経営に直接関与することになる株式を、選挙で選ばれたわけない総裁が運営する中央銀行が購入するのは一般的には禁じ手です。たまたま儲かったから“埋蔵金”と呼ばれるわけですが、資本金1億円、内部留保5兆円の日銀が、これほど多くの株を買ったのは、如何にも大胆な行為と感じます。
香港の処分例が出ていますけど、どこかで処分せざるを得ないわけで、日銀任せというわけにはいかないかも知れませんね・・・ ン? 日銀の独立性を重視する立場のはずなのに、なんでそんな思いになるのでしょう f(^^;