【深層】「コンサル嫌い」の伊藤忠、ボスコンと異例タッグの理由
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クライアントにおける「実行」という面で結局どうなの?という点が拭いきれませんでした。
私の中でビジネスとは、考えて(think)、コミュニケーションし(communication)、実行する(execute)ものです。
記事では、説得力のあるストーリーとロジカルな説明で外堀を埋めていかないと社内の理解が得られないと言及されています。
この必要性を否定するわけではないのですが、それって要するにNP民が大嫌いな「社内調整」ってやつのお手伝いです。外堀を埋めるための情報収集と論点整理とアウトプット=資料の出来栄え。thinkとcommunication(の前段階)の部分です。
でも最も難しい、特に日本企業において苦手なのが「実行:execute」。
やろうとする或いはやっていると、いつの間にか理論や理屈が“なし崩し”になるんですよ。(企業の中計を見ていれば分かるでしょう?)
そういう世界も、下流のサービスやBPOという領域でカバーしていこうということなのかもしれません。
そうであるなら、むしろ日本ではそちらをフォーカスすべきと思います。
近ごろの肌感覚として、コンサルが下流のITサービスやBPOまで手を伸ばしているなと感じていたので、記事冒頭の部分で「やはりそうなのか」と思いつつ(その潮流を知れただけで読む価値はありましたけど)、結局は上流部分のカッコいい机上整理ばかりに言及されていて、少し残念でした。
注目のコメント
私も商社出身でコンサル嫌い派でしたが、気づいたらコンサルをしているので、、なぜにコンサルが選ばれるのか言語化してくれる良い記事でした。
・商社の中にもコンサル嫌いな人が多いんですよ。「そんなものに頼らなくても、自分たちでできるぜ」と思う人が少なくない。
・しかし、今は市場構造が複雑化して、変化も激しい。「勘所」だけじゃ、勝負ができません。
・コンサルのような壁打ち相手は絶対に必要なんです。
・BCGに頼むことで、意思決定や戦略実行の精度やスピードが上がり、それによって収益性が高まるなら、多少コストを増やしていい。
・不確実性の高い時代なので、説得力のあるストーリーとロジカルな説明で外堀を埋めていかないと社内の理解も得られません。
・BCGは論点を整理してアウトプットする力が非常に高い。しかも、組織全体でノウハウとして持っています。
・この能力を商社の人間が習得したら、活躍できる分野が大きく広がります。SIerさんからすると上流のコンサルを強化したいというのは昔から変わらないニーズですし、アクセンチュアさんがあれだけ荒稼ぎしているのを見ているのでそのニーズが強まっているのは実感するところで各社に同じようなニーズはあります
では、コンサルティング会社側として考えると、合弁を作って人を貼り付けることになりますが、それをやりたい!というコンサルタントがどれだけいるかの方がネックになるなかで、踏み切れた背景が気になりました
コンサルティング会社に入ったつもりが、配属されたのはSIerのコンサル部隊だった、となってモチベーションが下がらないのか、そこは世界にも例がない取り組みだとか、単なるSIerではなく総合商社の看板がついているということでやりがいを感じるものなのか、はたまた急膨張した人員のはめ込み先的な意味合いもあるのか
キャリア採用の面接をしてると、システム会社や総合系ファームからの志望動機として、「本来的な経営課題はシステムじゃないのに全部そちらに流さないといけないのが嫌だった」という人が多い印象ですが、きちんとクライアントに価値を出すためにはせっかく合弁として独立性があるのなら「御社の課題から考えると手を付けるべきはシステムではありません」と提言できる自由度をどれだけ確保できるかが大切だと思いますピュアなコンサルは厳しい時代かもしれませんね。多くの施策にはIT実装が不可欠ですから、最後まで責任を持ってくれるIT企業との連携は必然とも言えます。
一方で最適解を示してくれる中立性がコンサルの強みであったことも確かです。だから、クライアント企業の目利き力やシステム開発マネジメント力が問われる時代とも言えます。