アセトアルデヒドがDNA損傷 飲酒ががん引き起こす可能性
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皆さん大好きなIARCの発がん性分類でも、アルコール飲料はすでにグループ1(発がん性がある)に入れられています。何なら「おひさまにあたる」だってグループ1、です(あたらないと別な病気になりますが、笑)。
「程度」ってのも大事なことで。ガンなんて他にもいっぱい要因があって、私達は日頃からそういうものにたくさんふれているのですから。「ほどほどに」して、そこからくるリスクを過度に高めないようにしましょ、ってことでよいのです。
普通に食べてるおコメですら「当たり前に発がん性物質を含んでる」んですから。
追記
がんになる確率は(絶対正しい、というわけでもなく、建前として、なのですが)、その要因の影響の強さと摂取する量とであらかた決まります。がんをもたらす要因など星の数ほどあって、しかもその多くは私達の普通の生活で普通に触れるものです。
いまだ「自分の努力で避けられる」という神話に固執したい人たちがたくさんおられるようですが、「全部は到底無理」というのを受け入れられる人を増やすことに意義を感じます。上の要因から「リスクが高い」ものを冷静に判別し、それを避ける、という考え方にしたほうが「いろいろ有益」と思うから、です。その意味で「アルコールを禁じろ」は適当とは言えない、他方、量も関係するので「毎日浴びるように飲む、なんてのはだめですよ」とも言えるのだと。
注目のコメント
アルコールと癌の関係性はすでにわかっていることであり、そのメカニズムに関する知見が得られたという報告です。
少量のアルコールは体に良いという噂が流れていますが、今の所、少量であってもメリットよりも癌のリスクの方が高いとされています。
Alcohol use and burden for 195 countries and territories, 1990–2016: a systematic analysis for the Global Burden of Disease Study 2016
https://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(18)31310-2/fulltext臨床試験レベルでも、すでに乳がんを中心として複数のがんのリスク増加とアルコール摂取との間に関連性が繰り返し確認されています。乳がんなどのがんでは、1日1杯未満の飲酒でもがんのリスク増加との関連が見られることから、American Cancer Societyなどの学会は、がん予防の観点からは1滴も飲まないことを進言するほどです。
その背景にあるメカニズムの一部を説明しうるのが今回の研究結果であり、さらに飲酒が老化を加速する可能性を示唆する意見も掲載されています。この辺りはさらなる追加の研究を待ちたいところです。あくまで実験室レベルの研究結果であり、全容を解明したというわけではありませんが、飲酒とがんとの関係を紐解くヒントになる内容だと思います。
「酒は百薬の長」といわれるほど、一昔前までは「適量の飲酒は健康に良い」とされていました。しかし、最近の疫学的な研究では少量でもがんなどのリスクが上がることがわかっており、健康のためには「お酒は飲まないに越したことはない」というのが通説になっています。また、一緒に食べるおつまみは高カロリー・塩分過多のものが多く、糖尿病や高血圧につながる可能性があります。
飲酒によりコミュニケーションが円滑になって話が弾むなど、プラスの側面もあるかもしれませんが、少なくとももともとお酒を飲まない人や好きではない人が無理して飲む必要はないと思います。