台湾“天才プログラマー”デジタル担当相のオードリー・タン氏が次期内閣で留任せず 退任決まる
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天才的な発想とネットワーキングのスキルを持つタン氏の実力は疑いようながないが、一方で、閣僚として新設されたデジタル発展省の舵取りがうまくできたかといえば台湾社会での評価は厳しい。自由なウエブ環境を信奉するタン氏と、中国の認知戦対策でTikTokなどの規制を求める民進党当局との間には、理念と現実との間で、温度差がかねてから存在し、今年1月の総統選挙での苦戦を受けて、タン氏に留任を求めないという党内世論が形成されていった。残念なのは、デジタル担当の無任所大臣であった時代にコロナ対策などで縦横無尽に発揮された長所は、一つの省の大臣に制約される立場に変えたという適材適所の問題があったことである。
単にデジタルに強いというだけではなく、少数派の意見をどのように多数派が受け入れ、より良い議論と合意を形成して行くべきかという、民主主義の重要な現代的課題に取り組んで来た人物です。そして、そのためのツールとしてデジタル技術を実装し、台湾の民主主義を一歩も二歩も前進させました。
ビッグイシュー425号に特集インタビュー記事が掲載されており、大変おすすめです。
https://www.bigissue.jp/backnumber/425/
閣僚にこだわる必要はなく、民間でもきっと、その卓越した能力と素晴らしい理念を存分に発揮して行くことと思います。