【保存版】「伝説のダメ記者会見」に学ぶ、信頼回復の5か条
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この特集をやるにあたって、あの「レジェンド級」船場吉兆の会見をYouTubeで見てみたら、もう17年も前のことだと知って驚きました。
あの会見は覚えていても、そもそも船場吉兆が何をしたかを覚えている人はほとんどいないのではないでしょうか。それくらい、謝罪会見の「やらかし」は人々の記憶に残ります。
今から10年前の2014年も、STAP細胞、兵庫県議、佐村河内氏と伝説級の会見が相次いだ年でしたが、10年経っても記憶は色褪せません。
ちなみに本文にも出てくる2019年のかんぽ生命の会見には、私も参加していました。15時から19時まで4時間も続き、最後は日本郵政の長門社長(当時)が逆ギレしてどこかの記者と立ったまま大喧嘩に。異様な光景を今でも印象に残っています。
余談ですが、この「逆ギレ会見」から3週間後に開かれた経済界の新年パーティーで、ある大手企業のトップと立ち話をしていたら、辞任した直後の長門さんが記者団の前に堂々と現れたことがありました。
話していたトップが「神経が図太すぎるだろ」と驚いていましたが、確かに図太くなければ会見で逆ギレなんかしないだろうな、と妙に納得したのを覚えています。グローバルスタンダードでは、経営陣は「メディアトレーニング」を最低限受けていないと、メディアには一切出ては行けない仕組みがある企業が多いですね。
さらに、社内のコーポレートPRがしっかりとガイドラインを持っており、コンプライアンス関連のセンシティブなメディア対応の場合は、事前に何度も打ち合わせをし、事前想定Q&A(質疑応答)が作成されています。
もちろん、説明をするすべての文章は、外部のリスクマネジメント会社に作成をしてもらうケースが多く、念入りな事前打ち合わせ後、メディア対応をします。
事前準備はかなりの時間を要しますが、こういった経験をした上で言えるのは、しっかり仕組みや体制、事前準備ができていれば、おおよそリスク回避できるということ。そういった準備をしなければいけないという知識と理解が、まだまだ日本では少ないのではと思います。「ダメ事例」は表に出る事象そのものだけでなく、「社のトップが普段から人の話を聞かない感じ」をあらためて表現してしまっているのですよね。
「やってはいけない5つのポイント」
①会見から「逃げ」ない
②謝罪以外の発表を同時に行わない
③人のせいにしない
④逆ギレしたり開き直ったりしない
⑤不適切な服装や言葉を選ばない