日銀が大規模緩和の解除を19日に決定へ、YCC終了-報道
コメント
選択しているユーザー
「円は年初来でドルに対して5%余り下げており」とありますが、異次元緩和が始まった当初の100円前後から比べると、円は4割近く下げています。日本人が海外に行って感じる物価と外国人が日本に来て感じる物価が同じになる為替相場は90円台後半から110円台前半程度というのが通り相場なので、150円前後の円は如何に何でも安すぎます。その結果、ラーメンが海外に行くと2~3千円もして、餃子とか何とかつけて昼飯にすると4~5千円もするといったとんでもない話が出ているのです。
物価に責任を持つ、言い換えれば通貨の価値に責任を持つのが中央銀行。円相場は財務省の管轄で日銀は関係ないと黒田日銀は主張し続けて来ましたが、異次元と言う名の異常な金融緩和が円の価値の毀損策であるのは明らかです。まして、マイナス金利はともかく、YCCもETFの買い入れも、世界のまともな中央銀行は禁じ手とする奇策です。普通の感覚をもつ人なら、早くなんとかしたい、なんとかして欲しいと思うんじゃないのかな・・・
とはいえ長く続いた異常な金融緩和の結果、日本経済の背後には、欧米で起きたような金利の上昇に耐えられない構図ができています。仮にこの3月に1%という長期金利のめどを撤廃しても、政策金利を低く留めるとともに国債の買い入れを継続して長期金利を低く抑える政策は続けざるを得ないでしょう。市場が利上げを催促する状況に陥らないよう念じます。
いまの我が国の状況を斟酌すると、インフレ率を名目金利が下回る状況を脱する状況を作るのは容易なことでなく、政策変更で円が幾分高くなることがあるにせよ、円が本来持つべき購買力を取り戻すことは今となっては難しそう。残念なことではありますが、たとえ政策の変更があっても、日本人にとって海外旅行は高嶺の花、いや高値の花に留まることになりそうな気がします。
注目のコメント
以前から日銀の政策決定会合の内容が事前に漏れることは、ままありました。意図的なリークと疑われる事案もありました。世界の中央銀行周りでは、厳格な情報管理は常識です。
これほどリークしたことで「噂で買って、事実で売る」を地で行くと思われた円相場は「噂で売って、事実でも売る」というコースに入っている懸念もあり、対為替市場という意味でこのやり方が奏功するかは個人的に不安を覚えます。