バイデン米大統領「不法移民」発言を後悔 民主党左派の離反懸念
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Undocumentedだからといってillegalとは限らない、というNakajimaさんの解説されている点は重要だとは思う。けど、少なくともこの記事を読む限り、批判する側の姿勢としては、illegalでないundocumentedなケースに限らずillegalという単語を使ってはいけなくて、それどころか積極的に擁護すらしないといけない、というふうに理解できる。それはどう考えてもバランスを欠いた姿勢では？Illegalな移民だからといって悪人だとは限らない、という議論もあり得るけど、だからといってillegalであることには変わりない。Illegalという単語によって必要以上に悪いイメージが付与されるという議論もあり得るけど、単語を変えたところで新しい単語のイメージが悪化するだけで、根本解決にはならない。Illegalであってももっとチャンスを与えられるべきという議論もあり得るけど、legalにするハードルを下げる議論をすべきなのであって、illegalでも構わないというのは一般的に極左原理主義的と認識される姿勢だと思う。
一方、本記事の事件では殺人が責められるべきなのであって、illegalな移民かどうかは直接的には関係ない。殊更そこにフォーカスする野次の背景には差別感情があり、それ自体は対策すべきことだとは思う。また、犯罪発生率と個人の様々な属性との間には相関のみならず因果があったりもするけど、その属性と犯罪発生率の相関を下げる手段が色々あり得る以上、個人をその属性によって評価するのは（たとえどれだけ効率的で確率論的に妥当であろうとも）思慮不足だと思う。なので、illegalを強調する側は二重の意味で短絡的といえる。
日本でも不法移民というテーマは年々重要性を増しているわけだけど、こういう不毛な対立を避けるルートはあるのだろうか？
注目のコメント
これは、ジョージア州で2024年2月に起きた事件に関する話で、看護学部の学生が、不法入国していたベネズエラ人に暴行されて殺害されました。
バイデン大統領は、この容疑者を、「不法移民」と呼んだのですが、民主党左派は、「不法移民」といういい方は差別的だから、「記録の無い（undocumented, unauthorized）移民」と呼ぶべきだ、と非難していました。
バイデン大統領は、謝罪して、「記録の無い移民」と呼ぶべきだ、と訂正しました。
「不法」というか「記録の無い」というかは、最近の米国のポリティカル・コレクトネスの論点の1つです。
この事件に関しては、トランプ氏は、「不法に入国したのだから不法に決まっているだろう。こういう不法移民が米国に滞在するべきではない」と述べています。このような「言葉遊び」に惑わされず、市民の生命や安全を守るために何が優先されるべきかが問われているのではないでしょうか。
そして、この問題は米国のみならず、移民問題や不法移民問題を抱える全ての国にとって共通の課題であるかもしれません。
殺害された22歳の看護学生のレイケン・ライリーさんは、事件にあった当時、ジョージア大学のキャンパスにおいてジョギングをしていたそうです。
彼女を殺害した容疑者であるベネゼエラからの移民のホセ氏は、子供に危害を加えた容疑で一度逮捕されていたにもかかわらず、米移民関税執行局が釈放してしまっていたとのことです。
バイデン政権下で不法移民は１０００万人増加し、そのような移民政策と釈放なかりせば悲劇は起きなかったと遺族の方々の気持ちは察するに余りあります。
https://article.yahoo.co.jp/detail/25c6440a4b32f1f90d089a909c1f10febc8aa349
バイデン大統領は先般行った一般教書演説において、殺害されたこの女子大学生の名前を言い間違え、遺族や有権者から強い非難を招いています。
さらに演説を行う大統領に対して、グリーン下院議員が「彼女の名前を言え（say her name）」、彼女は「不法移民に殺された！」と叫んだことに対し、大統領は
「By an illegal. That’s right. But how many of thousands of people are being killed by legals?」（不法移民によって殺害された、その通りです。 しかし、何千人もの人々が合法者によって殺されているのでしょうか？）
と意味不明な発言をしています。
不法移民に殺害される国民の数が、合法者によって殺害される国民の数よりも少なければ問題ない、というロジックでしょうか。
米メディアもこの「言葉遊び」を報じていますが、本質は何が政治に期待されているのか、何を守らなくてはいけないのか、を論じて頂きたいと思います。
日本も不法移民問題を抱えていますので、米国のこの複雑な問題についてフォローしていきたいと思います。
