スティーブ・ジョブズが考える「最高の管理職」とは
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そもそも管理職のスキルは、最初から身についていないものです。親としてのスキルが身についてから子供ができるわけではないのと一緒です。
1プレーヤーとして評価が高い人が、昇進の対象になるので、管理職になってうまくスキルを身につけて成長していくかは、どれだけオープンマインドで素直であるかと、人に好奇心があるかが重要です。
プレーヤーは、ハードスキルに重点がありますが、管理職にはIQに加えてEQを求められます。優秀な管理職の方の共通点は、右脳と左脳をフレキシブルに行き来できることだとつくづく思います。私は日本語の「管理」という言葉が、①管理職のやるべき仕事の範囲を狭め、②組織を硬直化させ(あるいは組織を過去の延長線上に縛りつけ)、③会社の発展・成長を阻害していると感じています。
辞書で「管理」の意味を調べると「ある規準などから外れないよう、全体を統制する事」とあります。ここから読み取れることは、規準が正しいかどうかを問わず、規準どおりにしか動けないという事です。規準が正しいかどうかを問わず、規準どおりに動かすことが大事であるという事でもあります。
この辞書の意味を通じて、管理職の役割を考えると、海やプールにいる「監視員」やスピード違反や飲酒運転を取り締まる「警察」と同じです。「統制する」という表現からしても、創造性や推進力を感じません。成長のポテンシャルも感じない。あくまで決められた規準・ルールが前提にあり、その中での踊り方を“ただ監督している”イメージを受けます。
「管理」の意味を辞書で調べてみて、私が感じていた事はこの意味から生まれ出てくるところが大きいと思いました。
もちろん辞書が示す「管理」の役割が不要という事ではありません。むしろ必要でしょう。しかし、あくまで「やるべき職務の1つ」に過ぎないと私は考えます。本来、管理職が監督や統制などしなくても、部下は規準の中で業務を実行すべきです。規準が無いという事であれば、実効性のある規準を作る事を推進すべきです。
では、あるべき管理=Manageはどのようなものでしょうか?
私のイメージは「あちらを立てれば↑こちらが立たず↓の状況を何とか“やりくり”する」ようなものです。目先の事にとらわれず『大局観』を持ち、螺旋階段をグルグル昇るように、組織を(まっすぐではなくとも)「上へ前へ」推進するものです。階段からはみ出たり、踏み外さない様にしなければなりません(管理統制)。ケツを叩いて昇らせることも必要です(推進)。頂上が目的とは異なる場合、勇気を持って別の階段を探すのも大切でしょう(決断と責任)。
決して部下を上からエラそうに“監督”したり、思いつきで判断・指示したり、何が何でも自分の思い通りに従わせたりする事ではないと思います。
(上記は、中国で400人規模の会社を統括した際、日本以上に凝り固まっていた中国人管理職に危機感を感じ、約20名ほどの課長メンバに対して送ったレポートの序章抜粋です。)日本企業はDXが進んでいないので管理職がExcelでコスト管理しています。管理職が優れたプレーヤーの場合、この管理コストが圧迫して本来の実務で素晴らしいプレーが出来ません。最悪なのは、それが管理職の仕事と勘違いしている事です。故にExcel撲滅がDXのゴールです。AIとか寝ぼけている場合ではない。