初任給の大幅引き上げに動く日本企業、日銀の政策正常化を側面支援
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純粋に額面20万円ちょっとでは税金・物価が高すぎて少なくとも東京で満足な一人暮らしをすることは不可能になってしまいました。従業員にしっかり利益を還元している企業がなんだかんだで一番いい会社だという認識が今の若者には強いような気もします。そのため就活のトレンドとして「初任給が高い会社」が選ばれるのでしょう。1年目の給料が上がると言うことは最終的に従業員全体の賃金ベースが上がると言うことでもあるので望ましい傾向だと思います。
注目のコメント
初任給の引き上げは、賃金テーブル全体の引き上げでなければ、賃金のフラット化が促されます。大幅に引き上げるほど、職能的な賃金テーブルの段階を維持することが難しいので、給与制度の見直しが必要になります。若手を抑えて年功給でシニアに報いてきた給与制度は、労働市場からの圧力で、いよいよ維持できなくなってきました。
人事制度は制度間の関係性が強いので、給与の見直しは、本給だけでなく手当や福利厚生、組織構造や意思決定ラインの見直しなどにも跳ねていきます。定期昇給のインセンティブも設計が難しくなるので、別の手立てを考えないといけなくなります。
人手不足はどこも同じなので、賃上げの動きが大企業だけにとどまらなければ、日銀政策の正常化へのハードルも下がりそうです。以前から就職活動の関係で初任給は公表していて、それが顧客企業の人に見られると、初任給が高いと疎まれるという(妙な)配慮で初任給(だけ)をわざと低く抑えていた、という時代は過去のものになりそうだ。顧客企業の人にどう見られようと、若手人材の獲得の優先度が今まで以上に高まっていることが、この記事の背景にありだろう。