【急成長】有名投資家が見落とした、ベンチャーが凄い
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有名投資家はほぼすべて回ったけど、すべて断られた──。そう語るのが、いま注目している起業家、PowerX創業者の伊藤正裕さんです。どうやって創業3年ちょっとで、150億円以上を調達し、蓄電池ベンチャーとして急成長しているのかを語ってもらいました。
取材で一番印象的だったのが、ハードウェア分野にとても強い日本なのに、なぜハードウェア分野の兆円ベンチャーが生まれないのかという点。それについては、① ベンチャーキャピタルがゲーム分野、ソフト分野での成功経験に偏っている、② スタートアップではなく、大企業ばかり大きな市場に展開している、③結果として、新しいハードウェア分野で兆円スタートアップが生まれない、というお話でした。
世界を見れば、製造分野の兆円ベンチャーがさまざまな国から登場しています。ベトナムのEVメーカーのVinFast、北欧の電池ベンチャーのNorthvolt、EVトラックのRivianしかり。伊藤さんが、改めて語る日本からの兆円ベンチャーの作り方については、とてもインスピレーションを受けました。近年の国内スタートアップ投資をセクター別でみてもSaaSなど専門性の高さよりは「ビジネス理解」ができていれば投資可能な業態が多くのポーションを占めています。
製造業やディープテック領域などについては、「見落としていた」というよりは「投資判断ができない」「数百億円規模の投資ができない」というのが現状ではないでしょうか。
事業会社からの資金もビジネス展開を考えればよい面もあると思いますが、純投資性質の金額を増やせるかはVC業界にとっての課題だと思います。
幸いにして、2027年度にスタートアップ投資額10兆円といった目標も掲げられており、資金量確保に対する追い風があります。
起業が根付き始めた日本において、本丸となる産業領域でもこれを拡大させることができるのかが問われています。「実は日本の自動車メーカーで働いている外国籍の方で、新しいことをもっとやりたいというフラストレーションを持っている方も多数います。」
本題とは離れるかもしれませんが、これは確かでしょう。だいぶ前に日本企業のアジア拠点では「現地人材を育てた後、外資に高給で引き抜かれる」話をよく聞きましたが、今後こうしたタレントマネジメントはIT系企業にとっても他人ごとではないという気がします。