ヒズボラへの攻撃中止を説得 イスラエルに米政権、報道
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ヒズブッラーに先制攻撃するべきだったかどうか、これは、まだ、答えは出ないでしょう。
ヒズブッラーは、まだ、本格的な攻勢をイスラエルに対して仕掛けてはいません。
というよりも、ヒズブッラーは、レバノンにイスラエル軍が攻め込んでくれば、持久戦ができますが、イスラエル国内で大規模な地上戦を展開する戦力はありません。
50万人を動員しているイスラエル軍は、レバノンとの国境に、10万の兵力を張り付けています。
今のところヒズブッラーが仕掛けているのは、散発的な戦闘に過ぎず、ヒズブッラー側の死者は120人ほどに達しましたが、ガザ地区に比べれば少ないです。
確かそうなところは、ガザ地区のハマースが追いつめられ、同時に長期に渡って(2月末くらいまで)善戦すれば、ヒズブッラーも動くであろうことです。
その前段階として、今よりも大規模なミサイルとドローン攻撃によって、イスラエルの軍、それ以上にインフラを破壊しようとするでしょう。
先日、イスラエルの海上ガス田施設がドローン攻撃を受けましたが、イラクのシーア派武装勢力がやったことです。
海上ガス田施設は、最有力の標的になるでしょう。
ハマースを支援するイラン系諸勢力は、イスラエルのロジスティクスを切断していくことを狙っています。
イエメンのフーシー派によって、紅海の海上輸送が封鎖され、イスラエルの南の窓口、貿易港エイラートでの物流は、ほとんど途絶えました。
ヒズブッラーがやろうと思えば、イスラエル最大の海港ハイファや、パイプライン、それと水源へのアクセスを妨害することはできるでしょう。
燃料と食料、それに水を運び入れることができなければ、イスラエルも長期間は戦えないでしょう。
さすがに、そうならないように、米国もイスラエルも手を打つでしょうが。これは、ハマスのイスラエル攻撃直後の話が中心ですが、ウォールストリート・ジャーナルの原文の方には、現在また似たような状況になっていて、イスラエルとヒズボラ間の緊張緩和のために、米仏等が外交的な努力を行っている点にも触れています。
イスラエルは、ヒズボラの特殊部隊にあたるラドワン部隊がイスラエルとの国境近くに駐留している点を懸念していて、同部隊を国境から約30キロ離れたリタニ川以遠に移動させることを求めています。外交的な働きかけで同部隊が撤退しない場合、イスラエルは軍事的な対応をとるとして緊張が高まっています。
10月に米政府がイスラエルを説得したように、今回もまた米政府や仏政府がイスラエル、レバノンに働きかけを続けていて、外交的にヒズボラ・イスラエル間の緊張を緩和させることができるかどうか、に注目です。イスラエルはヒズボラやイランを巻き込んで戦線を拡大し、この機に一気に脅威を取り除こうとしているのだろう。極右勢力の強いネタニヤフ政権の考えそうなことだが、無用に戦線を拡大しておさまりがつかなくなって困るのはアメリカ。