紅海襲撃、世界の輸送能力2割減も インフレ再燃の恐れ
日本経済新聞
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さて,本記事は,船舶の位置情報がわかるAISを使った日経の調査記事です.AISや衛星画像に関する研究は日進月歩でして,そういったものが使われていくのはとても良いことだとおもいます.
内容に関しては,供給制約があるのはわかりますが,この時点で小売価格を値上げしているのは「便乗」というのではないかと思いました.フーシの商船攻撃により地政学リスクが高まっていますが、今のところは原油価格の急上昇にはつながっていません。これにはアメリカや中国の需要減が意識されている面もあるかと思います。もっとも、こうした攻撃が長期化するようなら、原油価格の上昇圧力が少しずつ高まる展開も予想されます。
一方、航海時間が長くなるため、企業が船をチャーターする際の海上運賃は早めに上昇する可能性があります。特に、スポットで船をチャーターしている企業にとっては、大きなコスト上昇要因になります。チャーター可能な船がすぐに見つけられないことも考えられ、品物の到着タイミングが想定より遅れるなど、在庫管理も難しくなりそうです。紅海のスエズ運河は情勢悪化で、同時に中米のパナマ運河もエルニーニョ現象による水不足で機能が低下しています。こちらもグローバル物流への悪影響が懸念されています。
「パナマ運河、水不足で渋滞続く 最長2週間待ちも (日経 23/10/30)」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN1902W0Z11C23A0000000/