【プロ直伝】三菱商事が本気で研究する「新産業」
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本日2日目、三菱商事の特別チームによるレポートは、ニュースでもよく見かけるようになったDAC(ダイレクト・エア・キャプチャ)です。数年前まで、「面白いよね!」と言われるだけだった技術が、いよいよ、大きな利益を生み出すポテンシャルが見えてきたことで、沸き立っている。その最前線にいるキーマンが、DACの魅力と課題を解説します。
さまざまなスタートアップやテクノロジーが登場していることもさることながら、最終的に、やっぱりロマンがソロバンになる瞬間というのは、非常にインパクトがあります。このDAC産業がどう進展していくのか、まだわからない点が多いのですが、少なくともアメリカの本気度を垣間見ることができました。
ぜひご一読ください。Verdoxの技術ですが、電極に塗布されたポリアントラキノン(美白成分のハイドロキノンの仲間で可逆的に電子の出し入れ=酸化還元ができる化合物)が充電時には電気化学的に還元状態となり、大気中の二酸化炭素と選択的に反応し、カルボキシル化(部分的に炭酸イオンとなる)によってトラップし、放電時に二酸化炭素と電子を放出する機構ですね。
能力落とさず、スケールupがどこまでできるか!?
↓要素技術が書かれた学術論文
https://pubs.rsc.org/en/content/articlehtml/2019/ee/c9ee02412c
↓日本語解説
https://clazytech.com/2022/07/910/amp/DACというと、脱炭素の邪道と白い目で見ていたこともありましたが、最近では、必須技術として語られるようになっています。社会実装フェーズにあるといいうBEカタリストの中でも、最も注目指定いる技術として位置づけているのもわかります。
世界のCO2排出量のグラフの縦軸はギガトンつまりは10億トン。2020年時点で年間400億トン程度が排出されているとよみとれます。つまりは一人当たり年間4トン強となります。
記事にあるように、今後DACが100ドル/1トンでCO2を回収できるなら、一人当たり年間400ドル強の負担でネットゼロを実現できるということになります。更に回収したCO2を産業や農業で活用するためのエコシステムを構築すれば、人にとっても地球にとってもこれが最適解なのかもしれません。
とはいえ、世の中に万能の技術はなく、一つの技術への過信は思わぬ結果をもたらす可能性もあります。ネットゼロへ削減と回収のバランスが大切。引き続きNewsPicks地球支局からの発信期待しています。