フィリピン諸島でM7.0の大地震 日本に被害の心配なし 気象庁
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インドネシアにはスマトラ島にマラピ、ジャワ島にメラピがあり混同しやすいのですが、今回噴火したのはマラピのほうです(ちなみにメラピのほうも最近は3年ほど前から火山活動が続いており、今年3月には火砕流が発生しニュースになりました。山頂に溶岩ドームを形成しそれが崩壊して火砕流が発生するという、日本でも雲仙普賢岳で目にしたタイプの火山であることや、首都のジャカルタから近いのでよくニュースで取り上げられます)。
マラピについては数年に一度やや大きな噴火を発生させる火山で、今回の噴火も確かに噴煙は一時的に高度10㎞程度まで達しており、その後は上空の東風に流されてインド洋のほうに流れていっているように見えますが、持続性がなく、昨年1月のトンガの噴火のような巨大なエネルギーを持った噴火でもありません。空気を振動させることによる気圧波のようなものも衛星画像で確認できるようなものはありません。従って、現地のインドネシアでさえほとんど目立った潮位変動を与えることはないと考えられます。日本においては、トンガの火山の時のような空振のエネルギーがないことや、太平洋を長い距離伝わってくることによって空気のエネルギーが波を作るという効果も小さいことから、こちらもほぼ観測できるような津波は発生しないと考えて問題なさそうです。
ちなみにインドネシアの火山についての航空路火山灰情報センター(VAAC)の管轄はオーストラリアのダーウィンVAACとなりますが、やはり一発高い高度に噴煙が上がったのみとしており、すでに南西側に拡散して目立たなくなっていることから、日本時間4日朝までには目立った火山灰はなくなると予報しています。主要な航空路もないことから(ジャカルター欧州の経路が若干影響する程度)、航空への大きな影響もないものとみられます。