TSMCが熊本県に3つ目の半導体工場、3ナノ品生産も検討-関係者
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TSMCの熊本工場は、クルマ向けのチップがメインです。クルマは、将来Software-defined vehicleになりますので、コンピュータ用と同様、5nm, 3nmなどのチップが求められます。TSMCは、日本に工場を設置する場合でも、ロードマップを作ってスケーラビリティを求めるというシリコンバレーの発想を常に持っています。当然の結果です。
まさに数年前から菊陽町に住んでいるんですが、各種報道で言われている通り、渋滞がかなり酷くなっていて、地元住民からははっきり言って第2工場ですらキャパオーバーという話が聞こえてくる状況の中で、この上第3工場までとは…。
熊本県も含めて、工場誘致はいいけどその後、影響がどの程度に及ぶのかが読み切れていなくて対応が後手後手に回りすぎている(工場が稼働する段になって、やっと道を作る計画をします、とか)ので、まずはそこを先んじで動けるように行政の意識改革が追いつかないと、とても工場建てられる状況ではないと思います。半導体には5ナノメートル(nm)の壁があります。
5nmより先(数値が小さい)は、オランダのASMLという会社のみが作れる装置を使わないと製造できません。
仮に熊本で3nmや5nm級の超微細回路のプロセッサが作れるようになると、世界有数の半導体製造拠点となります。
もちろん韓国でも先端プロセスが作れるし、熊本で3nmの半導体工場が仮にできたとしても、その頃には台湾では2nmかその先の製造テクノロジーで半導体が作られていると思いますが。
もしかしたら、TSMCが米国で建設中の半導体工場では労務費高騰や半導体製造に適した規律のある人材が集まらないリスクがあるので、TSMCにおける海外工場(台湾以外)の中で日本の役割が相対的に高まっているのかもしれません。
ただし、その場合は先端半導体プロセッサの製造拠点が東アジアに集中する構図がより確固となることになります。