住信SBIと楽天銀「住宅ローン」方針が真逆の背景
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住信SBIネット銀行円山社長の発言から、政策金利が何%になったら住宅ローン基準金利を上げるのか試算してみました。仮にマージンが0.1%としたら45%増益で0.15%。となると政策金利0.1%超え(=0.25%-0.15%)で基準金利引き上げ開始。マイナス金利解除では変動金利は上がらず、0.1%になるまでタイムラグが発生します。ご参考までに。
注目のコメント
銀行目線でコメントします。固定金利で貸し出ししていた場合、市場金利が上がると、それだけ本来、取れるはずであった金利が取れないことになりますので損になります(借り手目線では、お得)。
ただ、両銀行とも「変動金利型が大半を占める」とのことから、既存契約は市場金利の上昇に付いていけますので、金利面での影響はなさそうです。
あとは、信用リスクをどう見るか、ということです。
一般的に住宅ローンは延滞率が低く、住宅という担保も抑えられます。リスクとしては、地価下落による担保割れでしょう。
一方、投資用マンションやカードローンは文中にもあるように、ややリスクが高く、特にカードローンは無担保です。
まとめると(ざっくりとした言い方になりますが)、住信さんは、住宅ローンに偏っているという一面はありますが、景気後退期に強いポートフォリオ、楽天さんは、分散されていますが、どちらかと言うと景気後退期のリスクが高く、好況が続くとリターンが取れるということかと思います。個人的には住信SBIの戦略に軍配が上がると予想。担保物件があるわけだし、何より購入後13年間は住宅ローン控除があり、残高の0.7%は所得税から還付される。
つまり、現状変動金利を0.35%程度で借りている層からすると、0.25%くらいの利上げがあったとしても問題ないとする住信SBIの見立ては正しく思える。
面白いのは、住信SBIの住宅ローン実行手数料は2.2%(5,000万円で110万円)かかるのに対して楽天銀行は一律30万円とのことで、この手数料の取り方の違いも興味深い。大概ネット銀行は2.2%取るものと思っていた。