米10年国債利回りが一時5%突破、2007年以来
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インフレに強い(対応できる)アセットクラスは、不動産、貴金属、株式、変動債であって、固定利回りの債券は対応できません。5%という大台に乗せたかどうかはどうでもいいことですが、これをきっかけに外債投資に勤しんでいた非上場事業法人等は考え方を改める時期が来たのかもしれません。
債券価格が下落すると、時価評価で損失が出るため、損切りもやむを得ず、売りが売りを呼ぶ展開となることは必然とも言えます。株式と異なり、大きな含み損を抱えることになるという想定がない、安全資産だという思い込みや営業トークが仇になっているということです。
注目のコメント
株式市場は軟調ですが、これから決算が本格化する中で、日本株の決算の結果をみたいところです。円安の恩恵を受ける製造業・輸出関連の企業の決算が上振れるかどうか、確認したいです。
米金利の見方は世界的経済学者の間でも見方が分かれています。
例えばブランシャール氏は、足元の高金利は一時的なインフレ要素が強く、実質金利はそこまで上がっていないと見ている一方で、サマーズ氏は積極的な財政出動で長期停滞を脱し、中立金利も上がっている可能性があると見ています。金利上昇は主に2つのリートで株価にマイナスです。1つは、信用リスクのない米国債で10年間5%が確約されるので、株式を売って米国債に乗り換えるパターン。もう1つは、金利の上昇は高インフレと低成長の組合せであるスタグフレーションに近づき、景気後退と減益の恐怖心から株価が売られるパターンです。ただこの金利上昇は、累計で5.25%も利上げしても、なかなか軟化しない景気を力づくで冷ますために、FRBが無理筋の口先介入をした結果だと思います。既に住宅ローンの申請が大きく落ち込むなど効果は出ています。金利の大天井は近いと思います。