行動経済学に学ぶシゴトの本質。IKEA効果とやりがい。
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行動経済学はビジネスパーソンの必修科目だと思ってます。人間はぼくらが考えているよりずっと不合理な生き物です。これを踏まえずに作られた戦略はまずもってワークしない。ニーズがあれば今後も定期的に行動経済学の考え方について発信していきたいと思います。
行動経済学は、過去の経済学が前提としてきた「人間は合理的に行動する」という強い仮定に疑問を投げかけ、ここ10年ほどで急速に発展してきています。アリエリー教授の著書では『嘘とごまかしの行動経済学』が面白いです。この本の邦訳の119ページには「祖母たちの訃報」という章があり、アリエリー教授は次のように述べています。「わたしは長年の教職経験から、いつも学期の終わりごろになると、学生の親戚の訃報が相次ぐことに気が付いた」。私の授業でもやたらに試験日に祖母が亡くなるのでおかしいと思っていました。そしてアリエリー教授は、ある怖いもの知らずの生物学の教授が、試験と祖母の急死の間の因果関係を明らかにするための研究を行ったことも紹介しておられます。その教授が、過去の自分の授業で収集したデータをもとにした研究結果によると、祖母が亡くなる確率が中間試験の前は10倍、期末試験の前には19倍になり、成績が芳しくない学生の祖母は、祖母を亡くす確率が50倍も高いことが示されたそうです。これを読んでから、私は必ず4月にはアリエリー教授の著書を学生に紹介するようにしています。行動経済学は極めて実用的だと思いますね。