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中国、邦人男性を正式逮捕 スパイ容疑、拘束長期化

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    専修大学 商学部教授

    中国の治安当局に逮捕されたのはアステラス製薬の社員ですが、「反スパイ法と刑法に違反した」容疑と発表されているものの、具体的な内容については中国治安当局からは発表されておらず、詳細な内容を知っているはずの日本政府およびアステラス製薬からも出てきません。

    不当な逮捕であれば、日本政府が中国政府に交渉を持ち掛ける事案です。有事の際の政治的な策略であれば両国の拘束者の交換などの話が出てくるべきところ、そのような展開も全くありません。ですから、この件に関しては、政府等から情報が出てくるまではあまり憶測で語らないほうが良いと思います。

    アステラス製薬は日本に本社を置く製薬企業のトップ3の一角です。中国事業としては、アステラス製薬グループが中国に設立した100%出資の会社であるAstellas Pharma China, Inc.(中国)を中核会社とし、中心的な事業所を北京に有し、上海、瀋陽、香港にも事業所をもちます。

    アステラス製薬は 1994 年に中国に進出しています。中国市場で販売されているアステラスの製品は、腫瘍、移植免疫、泌尿器科など複数の領域に及んでいます。2021 年末時点で、アステラス中国の従業員数は約1000 人です。

    製品販売が同国での主な事業活動ですが、医薬品販売にはローカライズが必要なため開発部門も伴っています。また、中国には工場も有します。

    製薬産業に関しては、現時点では日本の方が技術的に勝っているケースが多いため、中国は日本や欧米の企業誘致に力を入れています。また、中国からの機密情報を入手する動機に乏しい状況でもあります。

    本来、製薬産業は、中国でスパイ容疑のターゲットになりにくい業種とも言えます。仮定の話ですが、臨床試験データを解析するために持ち出した程度の容疑事実で逮捕されたとなると、「もはや中国での臨床試験データはグローバルな開発には使えない」ということから、「どの製薬企業も中国では開発できなくなる」位の大きなインパクトを持ちますが、それならば他社にも同様の行為が存在していると思われるところ、他社に「スパイ容疑」が適応されないことの説明がつきません。(注:中国は世界グローバル製薬企業の開発業務の重要拠点の1つです)


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    パブリックアフェアーズ・コンサルタント

    詳細は公表されていないので憶測は控えますが、今年7月の反スパイ法改正によって、中国における日本企業や外国籍企業にとってのリスクは高まっています。

    中国政府は2014年に反スパイ法を施行し、中国で活動する外国人の摘発を強化しました。スパイ容疑などによる日本人拘束が続いており、2015年以降に少なくとも計17人を数えたと報じられています。さらに、中国政府は「スパイ行為」の定義を拡大した改正反スパイ法を今年7月に施行し、取り締まりを強化しています。

    これに対し、たとえば米国政府は6月に、反スパイ法におけるスパイ行為の対象の定義を国家機密および機密情報にとどまらず、国家安全保障上の利益に関わるあらゆる文書、データ、資料、物品にまで拡大しているが、明確な定義をしていないと指摘し、米国企業に注意喚起を行いました。

    https://www.jetro.go.jp/biznews/2023/07/d4583d040b6cafa2.html

    日本でも懸念を強く訴える声があり、今月初旬には経済同友会の新浪代表幹事(サントリーホールディングス社長)は、中国政府には反スパイ法の「(内容を)クリアにしてもらいたい」とした上で、関係性の再構築に向け日中トップ会談の機会を作ることも求め、また、中国で大きな投資を行うよりは「現状維持」が現在の日本企業全般の考えだと指摘し、「本質的には、今後両国が貿易や投資ができるような環境にしてもらいたい」と述べています。

    https://jp.reuters.com/markets/global-markets/6QI47GVS6BOO5HHBJMDVRBTDVE-2023-10-03/

    今年8月には中国でスパイ行為の疑義をかけられ、6年の服役を経て帰国した鈴木英司さんによる記者会見の様子が記事になっています。

    朝日新聞「スパイ罪での拘束は「当局のさじ加減」 中国で6年服役の鈴木氏訴え」2023年8月8日
    https://www.asahi.com/articles/ASR886RQBR88UHBI01X.html

    刑事手続や処罰対象の曖昧さから中国での事業活動のリスクが高まっており、企業としても、個人としても、リスク管理を徹底する必要があります。


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    明星大学 経営学部教授

    ご本人はアステラス製薬の社員というだけでなく、北京にある日本商会(日本企業の集まり)の元副会長でもありました。
    中国における医薬品、医療機器の分野で何が起こっているか。その中で日本企業がどういう状況にあるのか。
    注意深く見ていく必要があります。


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