「大手電力会社1兆円の黒字」のからくり
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「サルでもわかる電気料金」的に書きました。
今年の夏頃「電気代の高騰が止まらない」といったようなニュースなど多く見かけましたが、それホント??実は石炭や天然ガスの価格は昨年でピークを越したことと、今年1月からは政府の電気代補助金があるので去年より今年は電気代下がってます。(補助金の影響を抜いたとしても下がっている)
ただ、今年6月から多くの大手電力会社が電気料金の値上げをしました。そのことで史上最高益が見込まれるという報道になると「こっちは苦しいのに!!!」という批判が殺到しましたが、電力会社はウハウハなの??本当は燃料価格の高騰を反映させなければならないのに、反映させて良い上限が決まっているのでそれまでの累積赤字がすごいことになっていて、ようやく一息ついたという表現が正しい状況です。そもそも「期ズレ」という電気代のそもそもの構造があることも書いてます。電気代の値上げに対して反射的に怒りが沸くことはわからなくはないですが(電気料金の受け取りにいった電力会社の社員が監禁されるとか、昔は結構しょっちゅうありましたし、払うの文句言いたくなるのはわからなくないです)、せめて各社の決算くらいは眺めてからにしましょう。一断面みてウキー!!となるのはいかがかと思います。
昨年の燃料価格高騰は、電力会社が一部をかぶってくれたわけですが、営業キャッシュフローがマイナスに陥っている会社もあります。次に同じような燃料価格高騰が地方電力さんの中にはもうもたないところが出ても全くおかしくありません。それくらい財務体力が弱くなってしまっています。
先日、学生さんの団体が、東北電力さんの電気料金値上げに対して公開質問状を出されました。そもそも弱者救済は、自由化されて競争市場に置かれる民間企業の仕事ではなく、政府の仕事であるという以上に、モノを言うならこういう構造を少しでも調べるべき。こういう若者に「声をあげるだけですごいよ」と持ち上げる大人もいますが、私はそういうおためごかしは本人たちに時間の無駄をさせるだけだと思っています。批判だけしてる人・組織が何かを解決したなんて、私は見たことないから。本当に解決したいんだったら、やるべきことは他にあるはずで、私の周りには既にアクションを起こしている若い人がたくさんいます。