パレスチナのアッバス議長、モスクワ訪問へ=ロシアメディア
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パレスティナ政府の大統領という立場にあるアッバース氏は、何もできていません。
まず、領土であるヨルダン川西岸地区とガザ地区の内、ガザ地区はハマースがずっと実効支配しています。アッバース氏も選挙などで選ばれている訳ではありません。選挙自体、できていません。
ヨルダン川西岸地区も、ハマースがかなり活動している他、今は様々な小グループが現れて、それぞれイランの支援を受けながら活動しています。
アッバース氏にはイランとのパイプはありません。かといって、他の有力な支援国がある訳でもありません。
アッバース氏は、イスラエル政府は自制してほしいとか、ハマースも人質は女性と子どもだけでも解放した方がいいのではないか、といった声明を出していますが、影響力は全くありません。
本当にパレスティナ人の大統領、という立場なのであれば、イスラエル政府と交渉して、ガザ地区攻撃を止めるなりできればいいのですが、今はアッバース氏がネタニヤフ首相に電話をかけても、まず取り次いでもらえないでしょう。
今、話の相手をしてくれそうな大国となると、ロシアくらいです。
中国政府も、会ってはくれるかもしれませんが、イスラエル政府との関係の方が重要でしょう。
かといって、ロシアが何かイスラエルの攻撃を止めるようなことをしてくれる訳ではありませんが。
ロシア政府としては、欧米諸国とは違う、アラブ諸国の味方である、という演出に使えます。プーチンとしては、米国の戦力が分散され世界の耳目がウクライナ戦争から逸らされるので、ハマスの虐殺攻撃はしめしめとみているし最大限利用してやろうと考えているでしょう。それにしてもハマスはなぜこのタイミングでこんな無謀な攻撃をしたのか、背景は理解できるのですが真の理由はわかりません。
世界各地で代理戦争がいよいよ始まりそうな予感です。もともと始まってはいましたが、今後さらにその様相が浮き彫りになりそうです。
各地で紛争が増えてくると、今度はアメリカ・西欧諸国陣営とロシア・中国陣営、それぞれのリソース配分の戦いになってくるでしょう。つまり、各紛争の優先度合いが顕著になっていき、各国の頭脳戦になっていきます。ここで、歴史が証明しているように「誤解」ということがキーになってくるので、各国の認識を慎重にウォッチしていく必要がありますね。