変化の時代、中期経営計画を活かせる企業は強い
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日々、中計に挑んでいる方々には当たり前のことが中心かとはおもいますが、外してはいけない要点に関して、僭越ながらコメントさせて頂きました。
なぜ作るのか、どう作るのか、その意義も手法も大きく変わってきました。役に立たないからとこの中計という武器を捨てるのか、それとも役に立つように自分のスタンスや方法論を変え、この武器を役立てるのか。
私としては、役立てる価値のある攻撃力が、この武器にはあるのではないかと思っています。コメント、お待ちしております。
注目のコメント
個人的には「中期経営計画」という言葉を止めるべきなのではないかと思っている。
というのは、書かれている内容は同意する中で「計画」というより「方針」「コミットメント」だと思っているから。そして、言葉と思考は表裏一体。高度経済成長期の「計画」だった時代とは外部環境も経営企画の役割なども変わるなかで、計画だと思って作っていることのデメリットが多いと思うから。
パーパスやバリューというのは方針、なかでも長期の大方針だと思っている。それは事業ドメインやあり方を定義するもので抽象度が高い。
短期は「戦術・施策」の領域。だからこそ中期=数年単位は、それらの戦術・施策を束ねる具象と抽象の混ざった「戦略」の領域。戦略は資源配分=全社戦略もあれば、競争でどう勝っていくか=事業戦略・競争戦略もある。そして、全部の戦術・施策が上手くいかなくても、大まかには目指す状態と結果指標を達成したい。
ただ結果指標や達成の仕方は、為替をはじめ外部環境が変わりながら変化する。だから、固定的になりがちな「計画」というモノや言葉より、「方針」「コミットメント」のほうがいいのではないかと思う。
そしてレンジも持たせたり、自分たちがコントロールできない外部環境の変動要因もそこに持たせても良い。もちろん、その外部環境の変動の影響を受けないだけの成長や収益性を確保できる企業は地力があるということにもなる。
このところ、一番注目しているのは味の素。まさに、ここの変化が見える。
味の素 中計廃止し、中期ASV経営へ 成長4領域で30年に3千億円目指す
https://newspicks.com/news/8189572
なお、外部環境の変化が激しい中でどう経営していくかという観点でSPEEDAでは「アジャイル経営」というものを打ち出している。変化が激しいソフトウェアで鍛えられたアジャイル開発の概念を経営に適用するもの。またその源流は野中郁次郎氏など日本の経営学者であり、日本の経営との親和性も高いと思っている。
SPEEDAユーザーの方はSPEEDAで「アジャイル経営」と検索していただいたり、もしくは興味がある方は下記から見ていただきたい。
顧客起点で、変化にスピーディに対応する「アジャイル経営」
https://newspicks.com/news/5651870会社や組織の重視する価値観や向かう方向性を言語化し周知し続けることの重要性は体感としても感じるところで、それこそが経営者の仕事だと自戒を込めて思う。
ただ、それを「中期経営計画」というフォーマットを通じて行うかどうかは、個社の事情やお作法によるところが大きいと思う。記事内にもあるが、「中期」の定義や意識すべき時間軸が、業界や企業によって異なるので。
ひとつ思うのは、会社の中期的な戦略方針は策定に価値があるのではなく、周知して施策や行動へ反映してこそ価値が出るということ。そういう意味では方針の内容を現場に聞いて理解されているかどうか、今日の作業や会議がその方針のどこに紐づいているかを現場が意識しているかどうか、このあたりが活かせているかどうかの指標になる気がする。