「嫌われる力」がある人に備わった意外な能力
コメント
注目のコメント
マキアヴェリが目指していたのは「憎まれずに恐れられる存在」でした。「憎まれないこと」と「恐れられること」を両立させるために、「他人の財産に手をつけない」「他人の名誉を傷つけてはならない」と述べています。
『君主論』を読んでみると、いかに「憎まれないか」「恨まれないか」に心を配っているかがわかります。「慕われる」「恐れられる」以前に、「憎まれない」「恨まれない」ことが大事なのかもしれません。
「君主は、慕われないまでも、憎まれることを避けながら、恐れられる存在にならねばならない。なぜならば、恐れられることと憎まれないことは、充分に両立し得るから。」(※1、孫引きになり申し訳ありません)
この記事での「嫌われる」とは、「ポジションをとる」ことだと思います。マキアヴェリの『君主論』では、当面の危機を回避しようとして中立の立場をとる君主は滅びると言っています。対立を避けて敵を作らないようにすると、味方もいなくなってしまうという逆説があります。
> 逆に、ある君主が、勇敢にも一方の側に立つと態度を明らかにした場合、加勢したほうが勝利すれば、その勝者が強力で、あなたは彼の意のままにならざるをえなくなったとしても、彼はあなたに恩義を感じているので、そこに友好関係が結ばれる。人間というものは、味方になった者を虐げて恩知らずになるほど不誠実ではない。(※2)
> 加勢した者が負けた場合でも、あなたはその者から迎え入れられ、可能なかぎりあなたを助けてくれるだろう。やがてまた運命が好転したときには、それを分かち合う関係になるはずだ。(※2)
※1) 『君主論』 マキアヴェッリ著 | 神奈川県立の図書館
https://www.klnet.pref.kanagawa.jp/publications/public-relations/shishonodeban/2021/12/post-418.html)
※2) 敵と味方を明確にしない人が結局は損する理由 「安全策ばかり選べる」などと思ってはいけない | リーダーシップ・教養・資格・スキル | 東洋経済オンライン
https://toyokeizai.net/articles/-/663435?page=2ちょうど、ほとんどのメンバーが自分より年上でキャリアもあるチームのリーダーをやろうとおもっているので、タイムリーな記事。年長の周りの意見を尊重してまとめるときと、嫌われても自分を通すとき、うまく使い分けたい。
上に立つ者の使命かもしれません。ただ、敵だからと蹴落としたら成功できないかもしれない。組織を成功へ導くには敵も味方にするぐらいの強い信念と指導力、そして相手を尊重する力量が必要なのかもしれません。