お盆に衝撃 円安進む 一時1ドル=145円台に
コメント
注目のコメント
昨年は、インフレなど弊害が出るので円売り介入で円安を止める、という流れでした。しかし、今年は弊害よりメリットも出てきました。まず、インバウンドが再開されたことで外国人旅行客の使う金額が増加しています。次に半導体が調達できたことで自動車の挽回生産が軌道に乗り輸出額が過去最高を更新しています。円安の限界水準は円安方向に上がったと思います。
さほど衝撃でももはやないだろう。
その良し悪しはともかく、夏休みシーズンにて庶民的な話をすれば、例えば今週タイ・バンコクにいたが外食の値段はもうざっくり日本と同程度の水準となっていた。ジャカルタもKLもどこも大同小異、現地の物価上昇もあるがやはり為替が大きい。独歩安にて。
もはや欧米やシンガポールに行ったらサラダやらラーメンやらが何千円してびっくり、みたいな話は聞き飽きたくらいだろうが、当たり前だが新興国でももう日本人にとって安い国はほぼ無くなってしまった、という話。
もっとも、それもいわゆるLの世界に住んでいる人、つまり日本人のざっくり7-8割のローカル経済圏に生きる人にとっては、それはたまの機会に感じるだけであって、また日々の生活に戻ればなんという事もなくただ淡々と「相対貧乏」が進むだけに過ぎないといえば過ぎないのだろうけれど。145円は、昨年9月に為替介入した水準ですが、当時ほど「悪い円安論」が聞かれません。背景は2つあると思います。
①昨年は物価高による生活への影響に焦点が当たっていた。物価の上昇基調は変わっていないが、足元の賃金上昇によって、実質賃金のマイナス幅が縮小トレンドにある(6月はマイナス幅が拡大しましたが)。
②昨年は貿易赤字が約2兆円に達しており、原材料を中心とする輸入コストの上昇に焦点が当たっていたが、今年6月の貿易収支は約2年ぶりに黒字に転じた。資源価格高騰が一服したことや、半導体不足の緩和で自動車などの輸出額が増えたことで、円安デメリットよりも円安メリットを享受できるようになった。
加えて、インバウンド消費に与える影響も、足元は大きくなってきています。