【YCC修正】今さら聞けない、金利と株価の関係、スタートアップへの影響(初学者向け)
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著者です。先週末の日銀によるYCC修正を受け、さっそく長期金利が0.6%台になるなど上昇傾向です。
長期金利が上がっていくと、理論上スタートアップをはじめとするグロース株への影響がありえ、実際に2022年春からのアメリカの金利上昇によって株式市場は大きく軟調になりました。
すでに日本のグロース株は昨年以降大きく調整(下落)していますので、日本の金利上昇がそのまま株価に影響するかはわかりませんが(足元で日経平均やマザーズ指数は上がっています)、この機会に、金利と株価の関係をファイナンス初心者向けにまとめてみました。
できるだけわかりやすいように物事を単純化して書いていますので、用語の使い方もざっくりしていますが、ご笑覧いただけますと幸いです。
注目のコメント
金利と株価の関係をわかりやすく学べる記事です。
「金利が上がると株価が下がる」傾向について、一般的にはざっくりと企業の調達コストなどから説明されることが多いかと思います。
しかし、実際にはこちらの記事にあるとおり、経済状況や需給などさまざまな要因があります。
この記事では、なぜスタートアップに代表される「グロース株」が影響を受けやすいかについて、日銀のYCC運用の柔軟化といった「今まさに起きていること」とリンクさせて理解することができます。
スタートアップの資金調達環境は、多かれ少なかれ経済動向に左右されるので、マクロ的な経済の動向を理解しておくことが重要です。元スタートアップ創業者として、起業準備中の方にはおすすめの記事です。
VC出資時はARRx〇倍など「売上」に紐づくベンチャー村指標で会社が評価されますが、IPO後や未公開でのM&Aになると、PERやEBITDAx〇倍などの「利益」を元に会社が評価されるケースが多いです。
急成長するスタートアップがつまずいた際、一気に株価1円になる可能性もあるため、今後数年間の調達環境を意識しながらすすめられるといいですね。
また、そもそもの調達ですが、低金利時代は債券市場などから巨額のお金が株式市場に流れ込み、その一部がVCへやってきました。円金利が戻ればこの一部が引いてしまうため、実績の出ているVCを除くとLP出資分に影響が出る可能性もあります。
借入に関しても公庫や商工中金以外に銀行からプロパーローンを契約する機会があります。その際、円Tibor1MONTH+0.X%(ありがとうございます)等ではなく、長期金利に影響を受ける契約の場合は毎月ある程度の支払利息がでるので、「調達」して死なないようなコントロールが必要です。