ステーブルコインの米サークル、日本での発行を検討開始:CEOインタビュー
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世界で最も利用されているステーブルコインの一つであるUSDCを発行する米サークル社CEOのジェレミー・アレール氏の来日時インタビュー。
6月に改正資金決済法が施行されたことで日本国内での発行が可能になったステーブルコインに今注目が集る中、今回の記事では、最大手の一社である米サークル社が日本においてステーブルコインの発行者になる可能性について言及したことは注目に値します。
米国では、6月に下院金融サービス委員会で超党派によるステーブルコイン法案の草案最新版が公開されるなど検討が始まっている一方、米証券取引委員会(SEC)が暗号資産関連企業に対する規制を急激に強化している関係で、暗号資産企業の米国離れが進んでいます。
New Stablecoin Bill Drafted by House Republicans as Compromise With Democrats - CoinDesk
https://www.coindesk.com/policy/2023/06/09/new-stablecoin-bill-drafted-by-house-republicans-as-compromise-with-democrats/
ステーブルコイン市場においても米国からアジアへのシフトは鮮明であり、香港ティザー社の発行する米ドル連動ステーブルコインであるUSDTの発行残高が年初から6月末日までの間に18%増加しているのに対して、米国サークル社の発行する同種のステーブルコインであるUSDCの発行残高は同期間に39%減少しております。
発行残高 2023/1/1 → 2023/6/30
USDT 70.5bUSD→83.1bUSD
USDC 41.6bUSD→25.5bUSD
source: https://www.theblock.co/data/decentralized-finance/stablecoins
その流れの中で、世界に先駆けて法整備が進んでいる巨大市場である日本は、世界のステーブルコイン発行体にとって最重要市場の一つとなりつつあることは間違いありません。その中で、地の利が勝る日本企業発行のステーブルコインが日本市場のスタンダードとなるか、知見が勝るグローバル企業発行のステーブルコインが日本市場においても覇権を握るか、注目しております。ブロックチェーン上で発行され、クロスボーダー決済・送金を可能にするステーブルコインは、アフリカと南米などのエマージングマーケットや、暗号資産(仮想通貨)取引市場でそのユースケースが増加しています。日本でも6月に改正資金決済法が施行され、電子決済手段に位置づけられたステーブルコインの発行が可能となりました。米ドルに連動するUSD Coin(USDC)を発行する米サークルの共同創業者・CEOが6月に来日し、話を伺いました。