「時間」の正体と空海
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人は必ず歳をとるし、日は昇っては沈んでいく。時間が進むものだと感じさせる現象は様々ですが、やはり時間の概念を固定化させることに成功したのは、1秒が刻まれていく様子を可視化させる時計の誕生ではないでしょうか。「時は金なり」という言葉がありますが、明治政府が現在の暦を導入したのは非常に合理的な判断だったといえます。今の人々は「太陽が昇ったからではなく、スマホのアラームが鳴ったから起きる」という言葉に集約でき、私たちは時間または時刻を軸に決められる物事に沿い生活し、逆に捉えれば制御されているとも言え、どうやったって24時間は変えられないので、タイパという言葉が生まれるのも当然の流れといえます。何よりも電車や飛行機を例にとっても、定められた時間があるからこそ予測可能になるわけですよね。しかし、たまたまネットで見つけたのですが、東京工業大学の本川達雄名誉教授が、私たちの常識でもある「時計で計る時間」について、このように話しています。(真言宗智山派の総本山である智積院のHPに掲載)
“このような捉え方を弘法大師空海さまは、時は存在するものではないので「時外道」として、間違った考え方としています”
仏教の考え方の一つに唯識という概念があり“唯=ただ,識=心であり、物事がどう見えるかは心によるもので、全ての存在は心が描き出したものである」とするものですが、では、時間とは何なのか?あと落合さんが「言語的な時間」に興味があるそうで、この辺りの話を聞けたらと思います。
【配信後記】
僕の知る限り、番組史上最も難易度の高い内容でした。落合さんと清水さんは大満足しておりました。さて、時間の概念を含む、物事の捉え方を考える上で「テトラレンマ」が対談中に多く登場します。GPT4による解説を載せます。ぜひトライする気持ちでご覧ください。
テトラレンマは、古代インドの論理学で使われる4つの可能性を示すフレームワークで、特に仏教哲学で見られます。
1.ある命題が真である(Pは真である)
2.その逆が真である(Pは偽である)
3.両方が真である(Pは真であり偽である)
4.どちらも真でない(Pは真でも偽でもない)
これは西洋の二値論理(何かが真であるか偽であるかの2つだけ)とは異なり、相対性や矛盾を認めるという、東洋の思考法によく見られる特性を反映しています。難解です!😭
しかし示唆に溢れてます。
哲学や仏教の抽象の世界をもっと知りたくなりました。
何度も見てますが仏教の基礎知識がないので大変です。
ワードはググりつつも全体理解が足らな過ぎるので清水氏の著書などを数冊購入しました。
読破できるかは謎ですが向き合うことが大事だと思ってます。
テトラレンマという言葉は初めて知りましたが、二項対立思考で苦しんでる人には知ってほしいと思いました。
クラインの四元群がサイクルしているという概念も、たしかにその通りですね。
どうも人間はパキッと分けがちですが、世界はそう単純ではありませんね。
最後の落合氏の「人間に与えられた時間は有限なのでシンボルに圧縮する」は目からウロコでした。
そしてシンボルは解凍する必要があると思いますが、今井むつみ氏の「記号接地問題」とつながると思いますので、併せて繰り返し拝見します。「時間」については、時間切れでしたねー
仏教では、時間を一方向の不可逆だけで捉えてはいません。
私たちはこの宇宙の法則に従うため、時間を一次元的に感覚しますが〈法〉、仏典を紐解けば、時間が高次元の概念〈仏〉が説かれています。