ビートルズ「最後の楽曲」、AIで制作 年内リリースへ マッカートニーさん
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昨日は手塚治虫氏のブラックジャックが AIを活用して実験的に制作されることが国内でのニュースになっていましたが、広い意味でのアーティスト活動にAIの存在が見られるようになってきました。
いずれも賛否両論はかなり出てきそうな話題ですが、個人的に注意すべきであろうと思っているのは、そこで言わている"AI"とは何なのかを明確にしておくべきだろうということです。
ただでさえ捉えようがなく、実態がない" AI"という総称だけで語ってしまう、捉えてしまう、批評してしまうことは、アーティストとユーザーとのそれぞれで違うイメージを生み出し、乖離をもたらすだけのような気がするからです。(「AIを使う」=「ITを使う」くらいに漠然としている)
(具体的に書くほど野暮ったくなるかもしれませんが…)少なくともこの記事に書かれている「AIでジョンの声だけを取り出すことができだ」という記述を見ると、これは音声認識/音源分離と言われる分野の技術で、今の音楽編集のシーンでもよく用いられていて、そう珍しいものではなさそうに見えます。
もちろん、これが音声生成AIを使ってかつての歌声を作り出そう、楽曲生成 AIで新しい楽曲を作ろうなどともなればモラル観点から論争になってもおかしくはありませんが、いずれにしても少ない情報の中で、"AI"というイメージワードにも近い言葉に流されないことは非常に大切だと思いますし、極端なネガティブイメージによって、こうしたレジェンド的なアーティストによる活動が阻害されることがないよう、"AI"の名が付くもの全てが否定されないよう、個人的には望むばかりです。世界的なアーティストがAIを使って楽曲を制作という未来があるようで、音楽業界に大きな影響を与えそうなニュース。
とはいってもマッカートニーさんはAIをチューニングに利用している様子。
> 「機械(AI)に向かって、『これは声だ。こっちはギターだ。ギターをなくせ』と指示するんだ」とマッカートニーさんは説明。
アーティストがAIを使って自分のクローンを作って動かしているという話もあるので、どのくらいAIを利用して制作活動するかは個々人によってばらつきが出そうですね。故人の歌声を生成AIで再現する。特に若くして亡くなったジョンレノン氏のようなアーティストには期待が高いのは確か。
それでも何か釈然としないものを感じざるを得ません。故人を冒涜するという意味では無く、唐突に終わってしまったこと自体に意味を感じてしまうから。日本人特有の美学かもしれません。