三菱商事が初の1兆円超え、23年3月期最終 商社で首位
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注目のコメント
決算説明資料を拝見しましたが、今回の増益は、一過性要因による影響は小さく、市場環境による要因が大きいように感じました。
増益に寄与してる一過性要因はREITの売却くらいで、それもマイナスの一過性要因によりほぼ相殺されてます。
一方で、市場環境としては為替が円安傾向にあったこと、資源価格(特に3Qまでの豪州原料炭価格)が好調であったことなど、相場に恵まれていたというのは好決算の一因と思われます。
FY23は、FY22比で約▲2,600億の減益見込ですが、セグメント別で見ると「金属資源」で約▲1,400億円を見込んでおり、FY22-4Q以降の豪州原料炭価格の下落影響が相当に大きいものと推測されます。
また、為替レート(¥/$)は▲5.5円の円高進行を想定しており、これにより▲275億円の減益影響を見込んでいます。(円高が1円/$進むと、▲50億円の減益影響)1兆1806億円となり過去最高益→三菱商事
1兆1306億円→三井物産
どちらも商社初の純利益1兆円超えとのことです。
記事では三菱商事トップ!と盛り上げる感じのコメントですが、2023年3月期に関しては、為替がかなり想定外な動きをしているので、為替予約や決済レートの当たり外れもかなり影響しているはずです。
加えて、この2社の事業の構成はかなり違いますので、単純にトップだから…という結論だけに注目してしまうと、来期予測を見誤るかもしれません。
いずれにしろ、商社の決算または短信を読み解く時は、為替に関する注記などはきちんと読み込む必要があります。
→私はこれから読みます
追記
三菱商事、三井物産共に、主に為替要因と資源価格を保守的に見積もっていることから、来期2024年3月期は減収を見込んでいますが、表面的な利益は2023年3月期のように為替動向でかなり変動すると予想します。
両社共に、減収を見込んでいながらも、来期は増配としています。手元資金が潤沢であること、何よりバフェット効果と言えるでしょう。
なお世界的な金利高に対して、日本は依然低金利です。
昨年ほどの超円安にならないと期待して、資金調達コストに関しては海外企業よりかなり恵まれていますから、今期も高収益を期待したいです。5大商社への買いを2020年8月に開始したウォーレン・バフェット氏の凄さを再認識しました。当時はコロナ禍でヒト・モノの移動が落ち込みWTI原油価格は40㌦/bb前後、この状況がいつまで続くのか不透明な時期。そのタイミングで総合商社への投資を決断したんですよね。ただ、その後の円安は読み切れなかったんだなと(笑)