中途採用比率が過去最高37.6%に、新卒一括採用と終身雇用が「もう限界」の理由
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令和3年4月1日より、「常時雇用する労働者数が301人以上の企業において、正規雇用労働者の中途採用比率の公表が義務化」という法令変更も影響していると聞きます。中には、キャリア採用比率をいつまでに何%まで上昇すると目標を掲げている企業もあります。
一方で、ワークス研究所が出していましたが、「この20年間、日本の転職希望者は増えているのに、転職者は増えていない状況がみてとれる。」という衝撃の結果が出ています。キャリア採用の求人倍率はさらに上がる可能性が高いと考えるべきでしょう。どのジョブマーケットに向き合い、何を変え、どう人材獲得するかを戦略的に動けない企業から、窮地に立たされていくでしょう。鶏が先か卵が先かはさておき、終身雇用・新卒一括採用は、企業側=デマンドサイドの事情からも、個人側=デマンドサイドの事情からも限界が来ています。ミクロで見ればまだ、終身雇用・新卒一括採用を続けたいと思う組織も、新卒採用からの終身雇用を得たいと思う個人もいると思いますが、デマンド/サプライの反対側も呼応した市場全体のマクロトレンドなので、そこに抗うことは容易ではありません。その中で組織がどう戦うか、個人がどう生きるか、個々に考える必要があると思います。
雇用の流動性が高まること自体は悪いことではありませんが、最近の若手社員を見ていると、何にそんなに焦っているのか、一刻も早く「スキル」を身に付けようと、視野が狭くなっているという印象を受けます。若手転職サイトの広告が増えていることも影響しているのでしょうか。
時代が変わっても、社会人としての基礎を一通り(ここ重要!)身に付け、転職市場で一定の評価を得られるまでに相応の年数を要することに変わりはありません。経験を積むにはある程度の年数も必要です。もちろん、新卒で就職した企業が合わないとかは話が別ですが。ジョブホッパーにならないために気を付けたいものです。