【教えてプロ】日本のAI「周回遅れ」を挽回するには?
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前編に続き、後編もお話をさせていただきました。
さらに妄想爆発という感じで、読み返してやや反省も。。。記事内にも書かせていただきましたが、専門のピッカーの方々はもちろん、AIのビジネス活用に関心あるピッカーの皆さんからのご見解をぜひお教えください。
近年はAIだけでなく、センシングの技術がかなり高度化してきました。AIは言ってみれば単なる計算機・データ処理機でしかなく、そのデータを収集するセンサーが無ければ価値を生み出すことはありません。
AIばかりに注目が集まりがちではありますが、これらセンサーの進化があって初めて、AIは学習し、推論し、その精度を高めていくことができます。
そして、このセンシング技術が生きるのは、インターネットなどのデジタル空間よりも、やはり製造業や建設業、物流業といった物理的な作業現場のある伝統産業です。
とくに匠の技、熟練のノウハウが暗黙知としてのまま失われていってしまうケースが多い製造現場でのセンシング&データ化は、こうした価値ある技術の伝承にも大きな貢献を果たすはずで、その適用が急がれるところです。
日本が誇る産業の一つである製造業をセンシング&AIでさらに高みへと押し上げられないか…今回はこんな思いもあり、「製造業×AI」での妄想を爆発させてしまいました。
生成AIをどう産業や社会の成長に繋げていくか、どう産業応用を進めていくか、ご自身のビジネスでどう使っていくか、皆さんの妄想を刺激する記事としてお役に立てればとても嬉しいです。「言語」や「画像データ」を駆使したAI開発では、米中に比べて周回遅れ状態だった日本は、ここからどう巻き返せるのか?
今週の【#教えてプロピッカー】は、先週の記事で独自の考察を披露してくれた和田 崇さんによる解説の後編になります。
(前編は記事中リンクか↓から)
【教えてプロ】ChatGPTが「突然の日本重視」狙いは何?
https://newspicks.com/news/8370381
和田さんご自身も述べているように、ChatGPTなどメジャーな生成AIの機能を使ったサービス開発が進むのは私も「想像の範囲内」でしたが、
・大規模言語モデルは人間社会のパラレルワールドを形成し得る
・センサーを介して大量のデータを集められたら、製造業のベストプラクティスをもデジタル化して世界に共有できる(かもしれない)
...というお話は目ウロコでした。
GW期間中、ちょっとゆっくり「自社のAI活用」を考える上で、思考の補助線になりそうな内容満載ですので、ぜひ読んでみてください。「製造業×AI」ですが,たとえば,日本と欧州を比較してみると,欧州の方がデータ共有基盤や標準化に関する取り組みが進んでいるため,AIを導入しやすい環境にあると言えます。日本では製造業のデータやプロセスの標準化が不十分であり,AI活用の障壁となっている可能性があります。
日本の製造業はGDPの約20%を占める重要な産業ですがデータやプロセスの標準化は進んでいるとは言い難い状況です。AIやIoTなどのテクノロジーを活用することで業務効率化や品質向上などが期待されますが,AIを導入する際には,データの整備や分析,システムの連携などに多くの時間やコストがかかる可能性があります。
一方,欧州では,製造業はデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するために,データ共有基盤の構築や標準化に積極的に取り組んでいます。たとえば,自動車産業では「Catena-X」というプロジェクトを立ち上げて,サプライチェーンにおけるデータの交換や共有を促進するためのプラットフォームを開発しています。このプラットフォームは欧州共通データクラウド構想「Gaia-X」に準拠しており,データの安全性や透明性を確保しながら,企業はもちろん国や業種を超えてAIやIoTなどのテクノロジーを効率的に適用することができます。
以上のように,日本は「製造業×AI」のスタートラインは欧州のそれより後方にあることを自覚しないといけません。