4期連続の赤字から復活、再上場エキサイトの軌跡──カギは「メタボで栄養失調」な体質からの脱却
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注目のコメント
経営者必見の内容です。企業規模や業種が違ったとしても、エッセンスが散りばめられています。
エキサイトが業績回復のために何をやったか端的にまとめれば、事業の選択と集中を進め、コストを削減し、浮いた資金をマーケティングに投下したというものです。
しかし、選択と集中、コスト削減、マーケティングというキーワードを単になぞるだけでは本質を見極めることができません。
エキサイトが1997年の創業当初よりインターネット関連事業を地道に積み上げていたこと、綿密な管理会計を実施するなど組織マネジメントの基盤があったこと、そしてなにより、それらを支える人がいたからこそ成し遂げられたV字回復だったのです。
CEOの西条氏の言葉が本質を何よりも雄弁に語ります。
「1つ安心したのは、良い人が多かったことです。(新体制に対して)敵対的な人もおらず、好奇心があり、素直に学ぼうとする社員が多かった。もともとポータルサイトを手がけていたこともあって、大規模なサービスを運営する上での技術力があり、人としてもちゃんとしていました。社内を変革していく上で、その点はとても助かりました」記事内のこれをサラッと言えるのが凄い。インターネットビジネスのターンアラウンドができるファンドは少ないので、西條さんと石井さんの本件はインターネットビジネスの産業が30年を迎えるので、とてもエポックメイキングなことだと思う。
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「足元(期末残高ベース)で約10億円の資金があって、今回の上場で12億円を調達する計画です。未上場のスタートアップでも30億円調達するような時代ですから、見方によっては『たった22億円』と思われるかもしれません。ただ、私の金銭感覚では、22億円あれば結構いろいろな挑戦ができると思っているんです」ピーク時に比べて売上高は約半分まで下落、4期連続の赤字も経験していたエキサイトがどのように復活したのか。その舞台裏や今回のタイミングで再び上場に踏み切った理由などについて、CEOの西條さんとCFOの石井さんに伺いました。
特にお二人のお話の中で興味深かったのが、TOB前のエキサイトが「メタボで栄養失調」の状態になってしまっていたということ。
・必要以上にコストが発生していた部分(=メタボ)を見直し、
・ポテンシャルがあるにも関わらず適切な投資がされていなかった部分(=栄養失調)に資金を回す
ことによって赤字体質から脱却し、既存事業の成長にもつなげたというお話だったのですが、その具体的なお話がすごく学びが多かったです。