ゴールドマン・サックス元女性社員が暴露した「壮絶すぎるハラスメントの数々」
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11月にゴールドマンはサステナビリティの専門部隊を作り、「2030年までにグループ全体でサステナブル投融資やアドバイザリー活動に7500億ドル(約110兆円)を投じる目標を掲げる」「ゴールドマン・サックス証によるESG(環境・社会・企業統治)関連社債の引き受け額は、現在の為替レートで日本円に換算すると21年度が約4750億円と、18年度比で6倍以上」と発表しています。ジェンダー平等はSDGsの第5条で人的資本の重要項目、ハラスメントの防止もS(social)の重要項目です。内部がこの様な状況では、アドバイザリーや社債の引き受けでも何を基準に他の企業の評価をしているのか、不安にならざるを得ないです。
非常に重要な問題を示唆していると感じています。
それは、女性への差別に止まらず、組織における多様性の欠如がいかにあらゆる問題の引き金になりうるか、ということです。そして決してそこに例外はなく、世の中で価値があると賞賛されている組織でも、その問題は起こりうるということです。
CIAが多様性の欠如により9.11を未然に防げなかった話は、非常に有名ですが、まさに優秀と世の中で呼ばれるような人たちを集めたGSでも、全く同じことが起きていることを示しています。まさに優秀さと多様性は両立しない。生業が人命に関わることではないから、問題がそこまで大きくなっていないだけで、すでに自分たちの歩んできた道の善悪を客観的に判断できなくなっている状態なのではないでしょうか。
そして、もう一つ重要なことは、そういった組織にいると、知らぬうちに自らもそのカルチャーに加担していってしまうということです。ビギンズさんは、自身も傷つきながらも、同時にその加害者でもあったことを自ら認めています。彼女はまだマイノリティであったからこそ、そのことをむしろ告発する勇気があった。しかし、成功を収め称賛を浴びる組織ほど、自らの過去の成功から脱却できず今もボーイズクラブのまま、多様性のない組織を維持しようとしてしまう。
そうしたあらゆる課題を包含していると感じました。内容はまさに凄まじいの一言ですが、程度の差こそあれほぼ同じ経験を歴代前職でしてきました。日系だろうが外資系だろうが、力関係が明確な閉鎖空間ではこのように異常事態が平気でまかり通るようです。これを読んで「ひどい」と憤る読者も、自分の職場で蔓延するパワハラには沈黙し、または加担し、あるいは被害者になっていてもおかしいと気けない人が多いのではないでしょうか。
組織の異常性に「中の人」は被害者を含めて気づけないのは、正常な判断力を失ってしまうからでしょうか。もしそうなら「外の目」を入れるしか解決策はなさそうですが、会社組織は営業秘密も問題もあり難しそうですね。そうであれば個人個人が意図的に外との接触を持つころで「外の目」を持ち、自分を守るしかなさそうです。